Amazon Web Services(AWS)とMicrosoftは米国時間10月12日、オープンソースの深層学習ライブラリ「Gluon」を発表した。両社は、Gluonによってより多くの開発者が機械学習を利用できるようになると述べている。
開発者はGluonによって、クラウドアプリ向けやモバイルアプリ向けの機械学習モデルのプロトタイプ作成や構築、訓練、配備を実現するためのインターフェースを手にできる。
両社の説明によると、Gluonは他の製品に比べ、簡潔で理解しやすいプログラミングインターフェースを備えている。このため開発者は、パフォーマンスを犠牲にすることなく、ニューラルネットワークモデルのプロトタイプ作成や実験を迅速に行うことができる。
AWSのAmazon AI担当バイスプレジデントであるSwami Sivasubramanian氏は「現状に目を向けると、機械学習モデルの構築や訓練では極めて大きな労力と豊富な専門知識が必要とされる」と述べるとともに、「われわれがGluonを作り上げたのは、ニューラルネットワークの構築やモデルの訓練を、アプリ開発と同じくらい容易にするためだ」と述べている。
Gluonインターフェースは現時点で「Apache MXNet」をサポートしており、今後のリリースで「Microsoft Cognitive Toolkit」もサポートする予定だ。開発者らはPython APIや、ビルド済みのさまざまなニューラルネットワークコンポーネントを用いて機械学習モデルを構築できるようになっている。
また両社はGitHub上でGluonの参照仕様を公開し、他の深層学習エンジンが同インターフェースを統合できるようにもしている。
Microsoft AI and ResearchのコーポレートバイスプレジデントであるEric Boyd氏は「われわれは、業界が互いに協力してリソースを出し合い、より幅広いコミュニティーにメリットをもたらすテクノロジを開発することの重要性を確信している」と述べるとともに、「機械学習は、われわれの仕事の進め方や、やり取りの仕方、コミュニケーション方法を変革する能力を有している。こうしたことを実現するには、適切なツールを適切な人々の手にもたらす必要があり、Gluonはその目標に向かう第一歩だ」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。