AI(人工知能)を活用した事業を展開するAppierは10月17日、AIを使ったアドフラウド(広告詐欺)対策モデルの効果に関するレポート「アドフラウドへの対策―AI はどのように役立つのか」を発表した。
これによると、AIベースのアドフラウド対策は、従来のアプローチと比較して疑わしいインストールを2倍多く検出てきることが分かった。
同レポートは、5月から8月の4カ月間に実施した、アドクリックやアドインストールなどの40億のキャンペーンデータポイントの分析結果を基にしている。
調査期間の後半となる7~8月の2カ月間に、AIベースのフラウド検出モデルのテストのため、25.2億のデータポイントを分析した。その結果、フラウドパターンとして「不誠実なパブリッシャーが、最初は合法的なサイトを装っているものの、その後不正なインストールを生成する『カメレオン型』パターン」と「偽のパブリッシャーが、情報が不十分なアプリ内登録を行うことで異常に高い在庫数を生成する『インベントリーバースト型』パターン」を検出した。
従来のルールベースモデルは、多くの場合1~3次元の分析を行い、人間が定義したルールにのっとってフラウドの検出を行うが、AIベースのモデルは80以上の次元によってデータを分析し、その結果を学習する。そのため、これまでにない、疑わしいパターンの検出が可能になるという。