F5ネットワークスは2月5日、「2018年版 アプリケーションデリバリの状況」の調査結果を発表した。それによると回答者の74%は、IT基盤運用の自動化が「ある程度」または「非常に」重要であると述べており、70%が「既に自動化を活用している」と回答した。
調査は同社が毎年実施し、今回で4回目。世界中の3000人以上のユーザー企業にアプリケーションデリバリに関して質問し、回答を得た。今回の調査では、多くの企業が複数のクラウドをまたいだ運用管理やセキュリティ確保という、新たな課題に直面していることが分かったという。
IT基盤運用の自動化では、IT環境をよりスリムで弾力性の高いものにして運用コストを削減するため、51%の回答者が自動化活用の拡大を検討している。
また、デジタル変革を推進する上で最も重要なこととして、72%の回答者が「IT基盤とプロセスの最適化」を挙げており、49%はデジタル変革がアプリケーションをクラウドシフトさせる要因になっていると回答している。さらに、41%の回答者はコンテナやマイクロサービスなど、新しいアプリケーションアーキテクチャを検討していると回答している。
アプリケーションごとに最適な環境を選択できるようにする、マルチクラウド環境へのシフトについては、回答者の87%が複数のクラウドを使用していると回答し、56%はクラウドの選択をそれぞれのアプリケーションごとに行っていると回答している。
回答者は、平均16種類のアプリケーションサービスを利用していおり、今後12カ月間に導入が計画されているアプリケーションサービスの上位は「SDN」「API」「IoT」「HTTP2」となっている。
一方でセキュリティの確保は、回答者の28%がアプリケーションの保護が最大のセキュリティ課題であると回答。既にウェブアプリケーションファイアウォールを導入している企業は70%に達しており、19%が今後12カ月以内の導入を計画しているという。