調査

商用ロボット市場、AI活用本格化で2021年には2兆円超え--IDC Japan予測

ZDNET Japan Staff

2018-02-16 10:44

 IDC Japanは2月15日、国内における商用ロボット機器の市場予測を発表した。2016年から年平均成長率(CAGR)18.3%で成長し、2021年には2兆1236億円規模まで拡大する見通し。IDCは同市場を「産業用ロボット」「サービスロボット」「エンタープライズドローン」の3つのソリューションタイプに分別している。

 市場予測によると、主に製造現場で活用される産業用ロボットが市場をけん引している。2017年には、ロボットに人工知能(AI)を組み込む取り組みも本格化したという。2018年以降もその勢いは続き、2021年には1兆4850億円の市場規模に成長すると予想する。

 サービス業務で導入されるサービスロボットについては、業務効率化や省力化を目的に病院内や物流施設での無人搬送ロボットの実用実験が始まっている。2018年以降はこうした実験の成果とともに、サービスロボットの活用も本格化すると見ている。2021年の市場規模は6120億円と予測する。

 商用利用されるエンタープライズドローンは、航空法や電波法などの複数の法規制により現在は飛行範囲が制限されている。しかし、IDC Japanによると、2017年には通信事業者によるドローンビジネス支援サービスも開始され、2018年以降は業務効率化や省力化にエンタープライズドローンの活用が本格化する。その結果、2021年には266億円規模まで拡大する見通し。ただし、ドローンの商用利用領域の拡大には政府の法規制改革も必要だとしている。

 国内の商用ロボティクス市場は産業用ロボットがけん引していく中、2018年以降はサービスロボット、エンタープライズドローンなども本格的な展開が期待される。

国内商用ロボティクス市場
国内商用ロボティクス市場 支出額予測:2016~2021年(出典:IDC Japan)
※産業用ロボット、サービスロボット、エンタープライズドローンの合計値。折れ線は前年比成長率。2016年は実績値、2017年以降は予測値。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]