産学27の発起人・団体は3月26日、「AIプロダクト品質保証コンソーシアム」を設立し、活動を開始すると発表した。人工知能(AI)プロダクトの品質保証に関する調査・体系化、適用支援・応用、研究開発を推進するとともに、AIプロダクトの品質に対する適切な理解を啓発する活動を行う。
設立発起人・団体によると、機械学習をはじめとするAI技術は進化しながら普及の一途をたどっている。さまざまな産業の競争力の源泉となるだけでなく、既存の産業構造を破壊・変革し、新たな産業を創出している。それに伴い、AI技術を用いた製品やサービス(AIプロダクト)が生活や社会、経済に及ぼす影響も大きくなってきている。
しかし、従来型のハードウェアやソフトウェア、サービスなどに比べ、品質の把握、評価、説明、管理など品質保証技術の確立が進んでいないと指摘する。特に機械学習ではデータの学習により、ふるまいが帰納的に決定されるため、「従来型のソフトウェアに対する品質保証手段が利用困難」「開発プロセスの管理による品質保証が困難」といった特質があるという。
一方、AI技術の進歩が社会に大きな価値をもたらすことが期待されている。AI技術が安心して活用され進化できるようにするため、従来の発想にとらわれない、ブレークスルーが求められている。
このため、4月1日に設立する同コンソーシアムではさまざまな技術と知恵を結集し、AIプロダクトに対する品質保証技術の調査・体系化、適用支援・応用、研究開発を行う。また、AIプロダクトの品質に対して技術的特質を踏まえた適切な理解を社会が持ち得るための啓発活動を実施する。