The Seattle Timesによると、Boeingが米国時間3月28日、ランサムウェア「WannaCry」の被害に遭い、製造への影響が一時懸念されたが、同社は後に製造への影響はないとの声明を出した。
The Seattle Timesによると、今回の感染は、Boeing Commercial Airplaneの製造エンジニアリング部門でチーフエンジニアを務めるMike VanderWel氏が送信したメモの中で明かされ、VanderWel氏は「全員の協力」を求めたという。
VanderWel氏は、「それはノースチャールストンから急速に拡散している。私は先ほど、『777』(自動化された桁組み立てツール)が停止した可能性があるという話を耳にした」と述べ、このウイルスが飛行機の機能性テストで使われる機器に影響を及ぼし、「飛行機のソフトウェアまで広まる」可能性を懸念していると伝えた。
Boeingの広報担当者は、今回の事件に関する一部のニュース報道は事実と異なり、深刻さを誇張していると述べた。
Boeingのコマーシャルエアプレインコミュニケーションズ担当バイスプレジデントのLinda Mills氏は声明で、「当社のサイバーセキュリティオペレーションセンターがマルウェアの限定的な侵入を検知し、少数のシステムが影響を受けたことを確認した。それらの問題は既に修正済みだ。これは製造や納入に関わる問題ではない」と述べた。
ランサムウェアとは、ユーザーのファイルをロックしてハッカーへの身代金支払いを要求する悪意あるソフトウェアのことで、2017年5月の「WannaCry」攻撃や6月の「NotPetya」攻撃でも使われた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。