セコムトラストシステムズ、吉野家、エクサウィザーズが6月18日、人工知能(AI)機能を搭載した勤務シフト自動作成サービス「セコムかんたんシフトスケジュール」の開発を発表した。9月に販売を開始する予定だという。
新サービスは、スタッフの希望に基づいてAIが勤務シフトを自動作成し、欠員箇所には、行動心理学に基づく特長分析結果やこれまでの応援実績を踏まえ、最適な候補者をAIがリコメンドする。これらの機能により、管理者の勤務シフトの作成・調整に要する手間やヒューマンエラーの削減、身体的・心理的負担の軽減を図ることができる。
運用イメージ
飲食・小売業特有の繁忙期に応じたシフトや短時間シフトなどの多様な働き方にも対応でき、日別のシフト表には「キッチン」「フロア」など仕事内容と時間帯が表示され、シフトの詳細が一望できる。また他店舗との人員調整(応援)機能があり、スタッフによる勤務の希望登録がPCやタブレット、スマートフォンから実施できる。管理者は欠員箇所を簡単に把握でき、スタッフは欠員箇所の応援募集にスマートフォンなどから応募することが可能だ。
セコムトラストシステムズは、セコムのグループ会社でBPO・ICT事業を担う。エクサウィザーズは、AIによる人事業務サポート技術と実績を持つ。
同サービスは、勤務シフトの「AI自動作成機能」と国内初となるAIと行動心理学を活用した「AIリコメンド機能」の2つのAI機能を搭載している。行動心理学の部分については東京大学、大学総合教育研究センター特任研究員で社会心理学者の正木郁太郎氏の監修を受けている。
吉野家の店舗運営ノウハウと行動心理学に基づき開発したアンケートを事前に実施し、スタッフ一人ひとりの特徴(性格や志向)を分析する。欠員箇所に対して、エクサウィザーズが開発したAIが、スタッフの特長、勤務状況、応援実績を元に、補充候補のスタッフを抽出し、スタッフの特徴に応じた最適な依頼要領のアドバイスとともに管理者に示す。このAIは学習機能を持ち、実績を蓄積することでリコメンドの精度が高まる。