Atlassianは、IT部門やソフトウェア管理部門向けに、インシデント対応を一元化するシステム「Jira Ops」をリリースした。
また、インシデント報告を専門とする企業であるOpsGenieを買収することで合意したことも発表した。
Jira Opsは、インシデント対応、導入されている関連システムの連携、一貫性のある対応プロセスを1つの場所で実現する。Jira Opsは現在ベータテストの段階であり、無料で利用できる。有料で提供されるバージョン1.0のリリースは、2019年初頭になる予定だ。
Jira Opsは、AtlassianがSlackとのパートナーシップを結んでから初めてリリースされた製品だ。Atlassianはこの協力関係を結ぶことによって、リアルタイムコミュニケーション製品に手を掛けずに済むようになった。最高経営責任者(CEO)のMike Cannon-Brookes氏は第4四半期業績報告のカンファレンスコールで、同社は今後IT部門の管理の分野に力を入れていくと説明している。
当社は、あらゆる規模の企業のITチームが抱えるニーズを支える事業に力を入れていく。われわれはこれらの企業を「Fortune 50万」と呼んでいる。IT部門の支援は当社が長年にわたってサービスを提供してきた隣接市場の1つだが、この大きなチャンスには、未だに表面的にしかアクセスできていない。今年は、研究開発投資、パートナーシップ、マーケティングを通じてIT市場に対する比重を大きくしていく。
Jira OpsはAtlassianのプラットフォーム製品「Jira」上に構築されたもので、インシデント対応を自動化、合理化し、進行中のインシデントの可視化、アラートの提供、チャット、最新ステータスの確認を1つの場所でできるようにすることを目指している。
Atlassianは、ダウンタイムの発生を回避する必要がある企業をこの製品のターゲットとしている。最近では、インシデント発生時やサービス停止時の対応によって、顧客が企業を評価することも増えている。Atlassianの狙いは、同社がこれまでソフトウェアの分野で取り組んできたアジャイルの手法を、IT部門の運用の分野にも広げることだ。
Jira Opsには次のような機能がある。
- アラートやエスカレーションのツールである「OpsGenie」「PagerDuty」「xMatters」と連携する。
- Slackを使用した作戦司令スペース。Jira Opsでインシデントがオープンされると、同時にSlackのチャンネルが作成され、インシデントチケットにピン留めされる。
- 「Statuspage」を通したインシデントコミュニケーションが可能。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。