JCBは、SAS Institute Japanが提供するマーケティング基盤「SAS Customer Intelligence」を導入した。会員情報システム「J-MARK」に長年構築してきた膨大なデータをオンプレミス環境から移動・複製することなく、クラウドで管理しているデータやチャネルと連携させたマーケティングオートメーション(MA)基盤を構築した。
利用頻度の高い抽出条件・除外条件の共通部品化、シナリオ定義やステータスの可視化、承認ワークフローにおける第三者レビューのシステム化によって、重複した作業やミスを削減し、業務を効率化する。
J-MARKをはじめとする既存資産を活用や、固有要件によるカスタマイズ設計など、システム構築にはSASも協力した。これにより、貸金業法などの法規制や企業ポリシーに従った顧客対応要件にも柔軟に対応した。
また、これまで手作業で処理していた効果検証用のレポート作成も自動化された。一般的なメール開封率やクリック率などのKPI(重要業績評価指標)監視だけでなく、マーケティング施策実行後のクレジットカードの利用回数や利用額といったKGI(重要目標達成指標)の変化を即座に評価できるようにしている。
JCBでは今後、マーケティング担当者の仕事をより高度な分析作業にシフトさせ、シナリオ改善や新たなマーケティング施策の企画・実行などに注力する。