アイ・ティ・アール(ITR)は、国内のRPA(Robotic Process Automation)市場規模推移および予測を発表した。2017年度のRPA市場は売上金額で35億円、前年度比約4.4倍の急速な伸びを示した。2018年度も引き続き同2.5倍の高い伸びを予測している。2022年度には400億円市場となり、2017~2022年度の平均成長率は62.8%を予測している。
RPAおよびOCR市場規模推移および予測
同社では、2017年度はそれまで金融・保険業など一部の業種で先行していたRPAツール導入の動きが他業種へも広がった年だったとし、2018年度は試行段階にある企業での本格稼働が進むことから、市場規模は大きく拡大するとしている。
また、2018年に入ってからは手作業によるデータ入力業務において、RPAと連携する形でOCR(光学認識)を活用し、業務の効率化を目指す企業が増え始めているとしている。OCRの歴史は長いものの、その認識精度の問題から企業での導入は限定的だったが、近年の人工知能の活用による認識精度やデータの自動抽出機能の向上により、OCRが見直されているという。
さらにRPA導入を機に業務システム全体の見直しを検討する企業も増えつつあり、これに伴いBPM(Business Process Management)やBRMS(Business Rule Management System)の導入を検討する企業も出始めているとした。