業務用でも私用でも、愛用者の多い「Gmail」。原則無料にもかかわらず、非常にサクサクとした軽快な使用感には、一度使うと離れられない魅力、魔力がある。そう感じる方は少なくないのではないか。
2018年にGmailの便利技を上半期と下半期に分けて紹介してきた。本連載もそれに続き、業務効率化・合理化に役立つGmail便利技を3つずつ4回にわたって紹介する。今回はその第1回目で、PCで使う場合を想定。
1.カーソルでの操作を有効にして、メール処理速度を倍増させる
日々、私たちは膨大なメールと格闘している。大量に来るメールをいかに素早くさばくかが、業務効率化を大きく左右することになる。
メール処理のスピードを上げる小技として、まず試してほしいのが、カーソルでの操作を設定すること。
「設定」ボタン(歯車のような形のボタン)→「設定」→「全般」→「カーソルでの操作」で、「カーソルでの操作を有効にする」にチェックを入れよう。
こうしておくと、カーソルでアーカイブ、削除、未読にする、スヌーズの操作をスピーディーに行えるようになる。
試しに各スレッドの上にカーソルを置いてみよう。すると、右端に(左から順に)アーカイブ、削除、未読にする、スヌーズのアイコンが表示される。
この設定があるとないとでは、メールを処理するスピードが格段に変わる。カーソルでの操作を有効にした場合、無効にした場合とで、その違いを実感してほしい。
2.メーリス宛のメールと個人宛のメールを瞬時に認識できるようにする
ビジネスシーンでGmailを使っていると、メーリングリストからメールが届くことも多い。もちろんそのメールも読む必要はあるが、個人宛に送信されたメールのほうが、重要度が高い可能性はある。
メーリングリスト宛に送られたメールと自分個人宛に送られたメールの区別が一瞬でつくようにしたい――そんな設定も可能だ。
方法は簡単。まず、「設定」ボタン→「設定」→「全般」→「個別インジケータ」から、「インジケータを表示」にチェックを入れる。
そうしておくと、メーリングリストではなく、自分宛に送信されたメールには矢印( › )が、自分だけに送信されたメールには二重矢印( » )が付くため、瞬時にメールの重要度が判断可能になる。
3.メールアドレスにピリオドを追加して、迷惑メール対策に使う
Gmailには「ピリオドの増減を無視する」原則があるのをご存知だろうか。たとえば、「abcde@gmail.com」というメールアドレスがあるとしよう。
送り主が「a.bc.de@gmail.com」や「abcd.e@gmail.com」などと、本来ピリオドのない場所にピリオドを打ってメールを送信したとしても、本来の「abcde@gmail.com」宛に届くのだ。
つまり不思議なことに、「abcde@gmail.com」のメールアドレスを所有する人は、「a.bc.de@gmail.com」や「abcd.e@gmail.com」なども所有していることになる。
Gmailのヘルプページ「Gmail アドレスでのピリオドの扱い」に、この話がまとめられているので、時間がある際に一読してみてほしい。
要するに、Gmailはピリオドの位置や数をスルーする、という話が書かれている。ただし、言わずもがな、ピリオドを複数続けるのはメールアドレスとして認識されない。
話を戻すと、近年大量に届き、メール処理の邪魔となる迷惑メールやそれに類するメールを送ってくる相手には、本来のメールアドレスではなく、本来のメールアドレスにピリオドを含めた“セカンドアドレス”を教えるといい。
そうすれば、セカンドアドレス宛に届くメール専用のフォルダを作るだけで、そこに届いたメールをまるっと削除すれば手間がかからない。
※Gmailを職場や学校などの組織で使用している場合([ドメイン名].com や [学校名].edu など)は、ピリオドが含まれると別のメールアドレスとして扱われる。3の小技は個人で(プライベートで)Gmailを使う際に使用可能。
第2回に続く。