日本ケンタッキー・フライド・チキンの持ち株会社である日本KFCホールディングス(KFCH、横浜市西区)は、クラウドサービスを可視化、制御できる“Cloud Access Security Broker(CASB)”基盤「Symantec CloudSOC」を導入した。シャドーITによる情報漏えいリスク、情報システム部門の業務負荷を軽減したという。2月8日、提供したマクニカネットワークス(横浜市港北区)が発表した。
3年ほど前から社内でのクラウドサービス利用ニーズが増えてきたというKFCH(連結従業員数827人)は、社員からサービス利用を申請、情報システム部門での審査、承認というプロセスを採用。情報システム部門の作業負担が増加するだけでなく、ブラウザベースのクラウドサービスは管理者権限がなくても使用できる状況だったという。申請せずに独自利用している可能性も否定できなかったとしている。
2018年8月、CloudSOCを導入。各クラウドサービスの信頼性や危険度を表すスコア判定機能を活用し、情報システム部門の調査時間や作業負荷を軽減しているという。
社員のクラウドサービス利用状況を可視化し、会社が許可したサービスであればやり取りしたデータも可視化できるという。シャドーITを禁止せず、情報システム部で把握できていなかった業務の把握、情報漏えいリスクの軽減を両立。クラウドサービス利用における社内ルールの策定、ガバナンスの担保、コンプライアンス順守に向けた基盤の構築としても活用しているという。
導入効果(出典:マクニカネットワークス)
マクニカネットワークスによると、提供価格は規模などで異なるという。1ライセンスあたりの年間税別想定価格としては年間2000~3000円。
KFCHでは、アンチウイルスやBlue Coat Web Filterなどを活用するクラウド型のゲートウェイセキュリティサービス「Symantec Web Security Service」を従来から導入。CloudSOCとのログの自動連携が可能で、選定の決め手になったとしている。