NECは7月3日、グループ社員約7万人を対象に人工知能(AI)を活用した「健診結果予測シミュレーション」を提供すると発表した。社員参加型で先進技術の実証を進めるほか、就業時間中の全面禁煙や専門トレーナーによる定期的な健康イベントなども実施する。
ウェアラブル端末から心拍変動の時系列データを取得し、そこから感情を測定することで、日々の疲労やストレスなどを可視化する。また、行動変容を促すのに効果的なサービスも検討する。嗅覚センサーの業界標準を目指す「MSSアライアンス」などと連携し、尿の臭いによるがん検査の受容性や可能性についても実証する。
健診結果予測シミュレーションは、社員がウェブ上で将来の健康リスクや生活改善の結果をシミュレーションできるサービス。同社のAI技術群の1つである「異種混合学習技術」を利用している。健診結果の数値の意味について、動画で解説した上で、AIが分析した効果の高い生活改善の提案や生活改善を実践した際の将来予測について表示する。健診結果予測シミュレーションの画面イメージ(出典:NEC)
禁煙については、外出先を含む就業時間中の全面禁煙を強く進め、2020年度から禁煙外来の負担補助と本社と周辺ビルの喫煙所の撤去を実施する。グループ全体での喫煙所の撤去と敷地内の全面禁煙も段階的に進める。
本社ビル内で5月に開設したグループ社員向けコワーキングスペース「BASE」を活用し、専門トレーナーによるストレッチ教室やライフスタイル・禁煙に関するセミナーなどのイベントを定期的に開催する。