e-Janネットワークスは9月27日、リモートアクセスサービス「CACHATTO」のメジャーアップデートを発表。スマートデバイスをハードウェアトークンとしてログインする「CACHATTO SmartLogin」に対応するサーバー「CACHATTO V6」を10月中旬から、ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンス(UI/UX)の強化やOfficeファイル編集機能を11月中旬から提供する。
代表取締役 坂本史郎氏は背景として自然災害や交通機関のトラブルなどで出社できない状態を指す「“突発テレワーク”をキーワードに約52万8000ユーザー(同日時点)から2年程度で100万ユーザーを目指す」ことを明かした。

e-Janネットワークス 代表取締役 坂本史郎氏

e-Janネットワークス 営業部部長 三井智博氏
9月8~9日、首都圏で記録的暴風となった台風15号の影響を受け、前日に自宅待機を命じる企業もあれば、交通機関の運行休止に伴って出社困難に見舞われた読者も少なくないだろう。このような自然災害や交通機関のトラブル、家族の病気など突然発生する現象に対応するためには、テレワーク環境が欠かせない。
長年テレワークツールを手掛けるe-Janネットワークは以前から「『コスト面から全社員への提供は難しい』と相談を受けている」(同社営業部 部長 三井智博氏)ことから、従来はクライアント単位だったCACHATTO Desktopを、CACHATTOライセンス契約を結んだユーザーが全員使用できるサイトライセンスを新設した。
CACHATTOはオンプレミスやパブリッククラウドに展開したCACHATTOサーバーと、クライアント側のCACHATTO Desktopで作成した仮想ワークスペース(一種のサンドボックス)を専用アクセスポイント経由で接続し、サーバーで生成したHTMLをクライアントで描画する仕組み。独自のメールシステムやファイルサーバーに加えて、Office 365をはじめとする各種業務システムの利用が可能だ。
前述したネットワーク構成から企業ネットワークへのVPN接続を必要とせず、業務終了後に仮想ワークスペースを閉じれば、PCにデータを残すこともないため、私物端末の業務利用(BYOD)にも適している。CACHATTO Desktop利用時はWindowsのセキュリティ更新プログラム適用状況などを確認するセキュリティ設定を付与することで、管理されていない“自宅のPC”でもセキュリティを担保するのが特徴の1つだ。