コンタクトセンター/ユニファイドコミュニケーションプラットフォームを手掛ける米Avayaは10月6日、同社のコンタクトセンタープラットフォーム「Avaya Intelligent Xperiences Contact Center(IX-CC)」を「Microsoft Azure」上で提供すると発表した。
AvayaとMicrosoftは6月、アラブ首長国連邦(UAE)においてデジタルトランスフォーメーション分野における戦略的提携を発表している。今回の発表は、その提携を具現化した最初の取り組みとなる。顧客はAzureのMarketplaceからIX-CCを入手できるようになる。
(左から)Microsoft UAEでチャンネルアライアンス スタートアップ 中堅小規模企業担当エグゼクティブディレクターを務めるSherif Tawfik(シェリフ・タウフィク)氏とAvayaインターナショナル地域担当CTO Ahmed Helmy(アメッド・ヘルミー)氏
すでにAvayaのコンタクトセンターはGoogle Public Cloud(GCP)やAmazon Web Services(AWS)上で利用できるが、「パブリッククラウドとのシームレスな連携はAzureが初めて」(Avaya幹部)だという。
最初は2020年上半期にアブダビとドバイでサービスを開始する。アジア太平洋地域でのサービス開始は、2020年中を予定しているとのことだ。ドバイで毎年開催される中東・アフリカ・南アジア地域最大のIT見本市「GITEX Technology Week 2019」のイベント会場で発表された。
Avayaの製品やサービス群は、中東地域で特にプレゼンスが高いドバイの政府機関もAvayaのコンタクトセンターを一部利用している
Avayaのインターナショナル地域担当で最高技術責任者(CTO)を務めるAhmed Helmy(アメッド・ヘルミー)氏は、「IX-CCの顧客は、Azureが提供するマイクロサービスアーキテクチャなどの機能拡張やアプリケーションを柔軟に利用できるようになる。IX-CCは“CCaaS(Contact Center as a Service)”モデルで利用できるため、導入から展開までの時間と作業工数も劇的に短縮される」と、そのメリットを強調した。
今回の提携で顧客は、顧客情報管理(CRM)などを含む「Microsoft Dynamics 365」とIX-CCをシームレスに連携できるようになる。
Microsoft UAEでチャンネルアライアンスやスタートアップ、中堅小規模企業を担当するエグゼクティブディレクターであるSherif Tawfik(シェリフ・タウフィク)氏は「Avayaのコンタクトセンターの顧客は、主に大規模企業だった。しかし、CCaaSで提供されることで、スタートアップや小規模企業でもコンタクトセンターが利用できるようになる。Azureはあらゆる規模の顧客ニーズを満たすリソースやスキルセットが備わっており、ユースケースも多い。われわれもAzureの顧客にコンタクトセンター機能を提供できるため、(今回の発表は)とっても有益だと考えている」と説明した。
IX-CC on Azureのデモも展示された(右がAzure管理画面、左がコンタクトセンターの画面)
イベント初日にはドバイの王族が会場を視察される。ドバイのハムダン皇太子(左)はAvayaブースに立ち寄られた。右側はAvayaインターナショナルでプレジデントを務めるNidal Abou-Ltaif(ニダル・アドウ-ルターフ)氏