PCメーカーのVAIO(長野県安曇野市)は11月12日に発表、22日から発売する15インチノートPC「VAIO S15」の分解ショーと性能検証を記者向けに開催した。
新世代プロセッサー向けにデバイスを再設計
S15を分解したのは、PC事業本部エンジニアリング統括部 デバイスエンジニアリングGP 電気設計課の土居原宏氏、説明をしてくれたのは同じくメカ設計課の倉知英明氏だ。両名はVAIO安曇野工場でVAIOを設計している。今回、S15 ALL BLACK EDITIONを分解して、その仕組みを解説してくれた。
新発売のS15は、2019年4月に発売した旧S15とは同じ15.6インチサイズの筐体だが、奥行きと横幅が小さくなっているため、中の機器を詰め込む工夫が必要だったという。なおかつ、Intelの第9世代プロセッサーのパフォーマンスを発揮させなければならないという課題があったそうだ。そのためには冷却装置がカギとなる。さらに、フルピッチキーボードやディスクドライブ、豊富な端子類を収めるために、レイアウトを旧機種から変更、またデバイスを再設計したそうだ。
ネジを外していよいよS15を分解する
ボトムケースが外された
続いてハードディスクを外す
隣のSSD、メモリーモジュールも外した
ここでレイアウトが説明された。「S15はチルトアップのデザインを採用しているため、厚みがポイントになる。プロセッサー自体の厚みもあるが、これ以上本体を厚くすると台無しになってしまう。しかも、新プロセッサーにはサーマルモジュールが必要。かつ、コネクター類は手前に置いておきたいため、この配置になった。バッテリーは進化したので、薄型にして前の方に収めた」(倉知氏)