ノートPC「VAIO」新製品、サイズはサブノートでもメインマシンに

藤代格 (編集部)

2019-07-11 06:45

SX12/Pro PJ カラー:ブラウン(出典:VAIO)
SX12/Pro PJ カラー:ブラウン(出典:VAIO)

 PCメーカーのVAIO(長野県安曇野市)は7月9日、ノートPCの新モデルを発表した。個人向けの「SX12」、法人向け「Pro PJ」の2機種で、筐体は同一。一般的な折りたたみ形式“クラムシェル”型で「メインマシンの最小形」がコンセプトになるという。同日から受注を開始し、7月19日から出荷する。

キーピッチ比較(出典:VAIO)
キーピッチ比較(出典:VAIO)

 画面サイズは12.5型だが、ベゼルを細くしたことでA4用紙よりもフットプリントを小さくするとともに、キーボードのキーピッチは一般的なデスクトップPCと同様の約19mm。従来と同等以上の堅牢性を確保しつつ、CPUやメモリなどハードウェアの構成が変わっても重さは897g以下となっている。

 インターフェースは4K対応のHDMIのほか、VGAなどの“レガシー”な端子も含め、有線LANなど新旧問わず利用頻度の高い端子を搭載。USB Type-Cからは一般的な小型充電機器から充電できる。

対応端子(出典:VAIO)
対応端子(出典:VAIO)

 4コア、8スレッド駆動の第8世代CoreプロセッサのUシリーズを独自のチューニング「VAIO TruePerformance」で高性能化。Core i7モデルでは約25%、Core i5モデルでは約15%の性能向上となり、小型軽量4K対応14型ワイドの大画面モバイル「SX14/Pro PK」と同等のパフォーマンスを発揮するという。“本気でモバイルする”ビジネスパーソンのより一層の支援を目指す、生産性とモバイルPCのベストバランスを追求するモデルとしている。

「13インチモバイルノートは最適解か」

 2019年7月1日で設立5周年を迎えたというVAIO。設立当初はコンシューマー向けが9割だったという販売構成比は、働き方改革という政府の取り組みとのマッチ、キッティングなどハードに留まらない付加価値などで変化。今では7割以上が法人向けにシフトしつつあるという。付加価値はコンシューマー向けでも成果を発揮し、当初国内のみだった販売は世界18カ国へと広がっているという。

登壇した吉田氏。「やることが山ほどある」と現時点での上場は否定
登壇した吉田氏。「やることが山ほどある」と現時点での上場は否定

 今回のPro PJ、1月発売のPro PKのほか、2018年11月発売の12.5型ワイドの2in1「Pro PA」、2019年4月の15.6型ワイド大画面オールインワン「Pro PH」と立て続けに拡充した。VAIOで代表取締役を務める吉田秀俊氏は、「(状況は好転していたが)VAIOの復活はバリュエーションが揃ってこそ、と言い続けてきた。揃ったラインアップで次の5年に向けてさらにのし上がっていきたい」と語る。

“ビジネス向けモバイル”を見つめ直して

 VAIOで執行役員を務める林薫氏は「シェアから見ると13インチモバイルノートPCがスタンダードになっているが、果たして最適解だろうか」と問いかける。

4つのラインアップ
4つのラインアップ

 一方、11インチモデルではキーボードや画面サイズの大きさが課題になるという調査を紹介。「オフィス以外で働く必然性が向上する一方、どんな場所でも生産性は妥協できない。現在の進化した技術でさらにコンパクトになったボディに最大限に大きい液晶サイズと、日本メーカーならではの“かゆいところに手が届く”ような機能を合わせ持つPCで、日本の働き方を変えていく。“VAIO type S”で市場に初めて13インチモデルを投入した我々が次のスタンダードを真剣に考えた答え」(林氏)

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