クラウドベースのビジネスインテリジェンス(BI)ツール「Looker」を提供するLooker Data Sciencesは、6月にGoogleに買収されて以来初となるプラットフォームを「Looker 7」にアップデート。Looker 7は、ソフトウェア開発キット(SDK)の拡充など開発者向けフレームワークや視覚的要素を刷新している。
12月10日に開かれた記者説明会で米本社の最高製品責任者(Chief Product Officer:CPO)であるNick Caldwell氏は「データはアナリストに限らず、ユーザー部門も業務に利用する。洞察をスムーズにアクションへつなげるデータ体験の提供が必要だ」と説明。データの利用シーンがBIから体験へ移行する現状に追従するためだと説明した。
Looker CPO Nick Caldwell氏
Looker 7のコンセプトは(1)洞察をスムーズにアクションへつなげるデータ体験の提供を目的とした「Out-of-the-box(箱から出す)体験」、(2)業務上必要な各種ソリューションを作り込める「開発者向けフレームワーク」、(3)制御や管理、セキュリティなど企業が必要とする諸条件を満たした「エンタープライズレベル」――の3つ。
Looker 7はコンテンツの扱いをゼロから再構築し、「チームと管理者はコンテンツを整理し、すべての従業員が(必要なコンテンツを)見つけやすくなる」(Caldwell氏)。ダッシュボードのデザインも作り直し、フィルターコントロールやダッシュボードのカスタマイズなど、ユーザー部門でも使いやすいユーザーインターフェース(UI)デザインを採用している。チャットサービス「Slack」との統合も改善点の1つ。Slackのチャンネル内からクエリ検索やグラフ表示などが可能になった。
日付けによるフィルタリングやレイアウトの制御も可能になった