PCメーカーのVAIO(長野県安曇野市)は1月23日、ノートPCの新モデルを発表した。いずれも個人向け機種となる12.5型ワイド「SX12」、14型「SX14」の2つをアップデート。「Core i7-10710U」「Core i5-10210U」などの第10世代CPU「Comet Lake」が搭載可能で、VAIOのモバイルPCとして初めてヘキサコア(6コア)12スレッドに対応するという。同日から受注を開始する。
SX12、SX14:ブラック(出典:VAIO)
独自チューニングが6コアで輝きを増す
11.6型「S11」、13.3型「S13」の2018年1月モデルで初導入した、放熱設計や電源回路などの工夫で効率良く排熱、多くの電力を流せる独自チューニング「VAIO TruePerformance(VTP)」を搭載可能。
稲垣氏
VAIO PC事業部で商品企画担当を務める稲垣賢祐氏は「6コアそのものという強力なパフォーマンス向上に加え、チューニングの効果もより大きくなる」と説明。PCのパフォーマンスは流す電力と正の相関関係にある一方で、コア数の上昇とともに必要な電力増加量は減少するため、コア数が増えるほど効果も高いという。
VTP自体も改良しており、従来の持続可能なパフォーマンス向上に加え、最大パフォーマンス時間を延長できると説明。第8世代CPU「Core i7-8565U」搭載の従来モデルと比較すると、約4割性能が向上するという。
パフォーマンスを比較(出典:VAIO)
低消費電力パネルの搭載など、バッテリー駆動時間も改善。フルHD(FHD)液晶のSX14では最大約20.5時間、4Kモデルでは約8.5時間、SX12のFHD液晶では約14.5時間連続使用できるという。Serial ATA(SATA)、PCI Express(PCIe)から選択できるソリッドステートドライブ(SSD)は2TBも選択可能。大容量にも対応するとしている。
起動時のBIOSパワーオンパスワードを拡張できるPhoenix Technologiesの「Phoenix PassKey」によって、パスワードをUSBフラッシュメモリーの差し込み、スマートフォンのBluetooth接続などに代替えできる機能を追加。
また、搭載認証基盤は指に加えて顔も選択可能にしている。「すべての利用シーンで使えるPCとして、一歩進んだセキュリティ体験を提供する」(稲垣氏)
個人向けモデルだが、視野には法人用途もあるという。また、従来SX12、SX14と同筐体で展開していた法人向けモデル「Pro PJ」「Pro PK」も発売準備を進めているとしている。
SX12はブラック、シルバー、ブラウン、ピンクの4色、SX14はブラック、シルバー、ブラウンの3色で展開。VAIOストア、ソニーストアのほか、全国の家電量販店などで販売する。
VAIO SX14(VJS1421シリーズ)
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OS:Windows 10 Pro/Home(64ビット)
CPU:Core i7-10710U(VTP)/Core i5-10210U(VTP)/Core i3-10110U/Celeron-5205U
メモリー:16GB/8GB/4GB
ストレージ(SSD):PCIe約2TB/PCIe約1TB/PCIe約512GB/PCIe約256GB/SATA約256GB/SATA約128GB
ディスプレイ:14.0型
表示方式:Ultra HD(4K) 3840×2160/FHD 1920×1080、非光沢
駆動時間:約8.0時間~(4K)/約19.0時間~(FHD)
質量:約1028g~(4K)/約999g~(FHD)
外形寸法(幅)×(奥行)×(高さ):320.4×222.7×15.0~17.9mm
カラー:ブラック、シルバー、ブラウン
税別市場想定価格:11万9800円~
VAIO SX12(VJS1221シリーズ)
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OS:Windows 10 Pro/Home(64ビット)
CPU:Core i7-10710U(VTP)/Core i5-10210U(VTP)/Core i3-10110U/Celeron-5205U
メモリー:16GB/8GB/4GB
ストレージ(SSD):PCIe約2TB/PCIe約1TB/PCIe約512GB/PCIe約256GB/SATA約256GB/SATA約128GB
ディスプレイ:12.5型ワイド
表示方式:FHD 1920×1080、非光沢
駆動時間:約13時間~
質量:約887g~
外形寸法(幅)×(奥行)×(高さ):287.8×203.3×15.7~18.0mm
カラー:ブラック、シルバー、ブラウン、ピンク
税別市場想定価格:11万9800円~