Zoom Video Communications Japan(Zoom Japan)は3月5日、2021年度の経営戦略と同社が提供するサービスの強化ポイントを説明する記者会見を開催した。昨今の新型コロナウイルスの流行を受けて同社のウェブ会議サービス「Zoomミーティング」が活用された。
同社カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣氏は2019年に2500社だったZoomミーティングのビジネスや企業用ライセンスが3500社まで拡大し、プロライセンスを含めると9000社まで増加。新たにSB C&Sとディストリビューター契約を締結したことから、「(2021年度は)2000~3000社増を目指す」
ZoomJapan カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣(さが・ふみのり)氏。Zoomミーティングの機能であるバーチャル背景でカフェにいるかのように見せることができる
米本社Zoom Video Communicationsが2019年10月に米国で開催したイベント「Zoomtopia 2019」では、Zoomミーティングや会議室で利用する「Zoom Rooms」に関する新機能を多数発表。今回の記者会見ではZoom Japan シニアセールスエンジニア 安田真人氏が新機能を解説した。
「同時通訳」機能はZoomミーティングに参加する通訳者をあらかじめ指定し、ミーティング開設者が同機能を有効にすると、「テレビで英語を話した内容を日本語担当者が日本語をかぶせて通訳する」(安田氏)のと同じように会話ができる。
日本語を選択すると、英語の会話音声が絞られ、日本語通訳担当者の音声が拡大するため、比較的自然な会話を実現できる。安田氏は「通訳用のブースやミキシング、マイクの準備などが不要になる」と利便性をアピールした。
動画版のバーチャル背景を紹介するZoom Japan シニアセールスエンジニア 安田真人氏
Zoomミーティングでは自宅なら室内、会社なら企業情報など秘匿したい情報が動画に含まれないように、人物だけを切り抜いて仮想の背景を合成する「バーチャル背景」機能を備えている。従来はミーティング参加後に変更する仕組みだったが、新たに参加前から指定可能になった。また、mp4形式の動画を背景して選択可能になり、「自然な気持ちでコミュニケーションを取り、参加者も楽しめる」(安田氏)