Dropbox Japanは6月11日、2020年の国内事業戦略についての記者説明会を開催した。同社はパートナービジネスの加速や西日本事業の拡大、Dropboxへの新機能実装を列挙しつつ、2019年1月に買収を発表したHelloSignの電子署名機能を実装することを明らかにした。具体的な実装時期は今夏にアナウンスする予定。
代表取締役社長 五十嵐光喜氏は新型コロナウイルスの世界的大流行に伴うクラウド需要増について、「横を見るのではなく、前を見て進んでいかなければならない」と日本市場におけるクラウド関連企業の連携をうながした。
Dropbox Japan 代表取締役社長 五十嵐光喜氏
Dropbox Japan ソリューションアーキテクト 保坂大輔氏
まずはDropboxが今後実装する新機能に注目したい。
HelloSignは「Adobe Sign」や「DocuSign」と類似する電子署名機能である。Dropboxからドキュメントへの署名を依頼すると、そのままHelloSignによる法的拘束力のある署名を可能とし、署名済みドキュメントはDropbox内に格納できる機能だ。社内稟議や外部との契約にも利用でき、署名する側は非Dropboxユーザーでも構わない。
DropboxはすでにAdobe SignやDocuSignなどと連携しているが、ソリューションアーキテクト 保坂大輔氏はHelloSignを利用する利点として、「連携は継続する。HelloSignの新機能をDropboxで即時サポートし、連携状況も(利用者や管理者に)フィードバックできる」と説明した。北米では新型コロナウイルスの影響で利用数(署名依頼数)は3倍に急増したという。
管理者向け機能としては、テナント単位の利用状況を確認するダッシュボードを追加。また、アクティビティログからは共有数やユーザー行動も確認できる。