国内で「カップヌードル」「日清焼そばU.F.O.」などを製造、販売する日清食品(新宿区、単体従業員数1798人)は、2019年10月からロボティックプロセスオートメーション(RPA)ソフトウェア「UiPath」を活用。5月には得意先への出荷案内業務を自動化、在宅勤務スタッフの業務を効率化したという。7月15日、UiPath(千代田区)が発表した。
得意先への出荷案内は、システムから出荷案内リストを印刷、仕分けてファクス送信という、紙と手作業で実施する業務だったという。
新型コロナウイルス感染症に伴い、在宅勤務シフトが増加。必要な商品を継続して供給すべく、紙の出荷案内リストをPDFに、ファクスはリモートでPCから送信するという体制に移行。業務に携わるスタッフも4月に在宅勤務に移行したという。
一方、政府などによる外出自粛要請で受注数は増加。在宅勤務スタッフの業務効率化が喫緊の課題だったとしている。
機能面、サポート体制、ガバナンス・コントロール、エンドユーザーコンピューティング(EUC)の自由度と組織活性化、将来的なグローバル化などの点からUiPathを活用する同社は、リストの仕分けとファクス送信作業をボタン一つですべて実施するロボットを構築。2020年5月に自動化したという。月間170時間の業務削減を見込むとしている。
開発はUiPathとパートナー企業が連携し、リモート体制で実施。要件定義、ワークフロー開発、ユーザーテスト、運用開始までを1カ月で完了したという。
日清食品は、出荷案内業務以外でもさまざまな業務を自動化。年間約8000時間の削減を見込むとしている。