RPA「Automation Anywhere」、自然言語処理との連携拡充--「IQ Bot」はクラウド版提供

河部恭紀 (編集部)

2020-04-27 07:40

 ロボティックプロセスオートメーション(RPA)プロバイダーのオートメーション・エニウェア・ジャパン(AAJ)は4月22日、記者説明会を開催し、同社のRPAプラットフォーム「Automation Anywhere Enterprise A2019」と人工知能(AI)ソリューション「IQ Bot」に追加された機能を説明した。

 Enterprise A2019は、ウェブベースのクラウドネイティブな「RPA-as-a-Service」サービスプラットフォームとして2019年10月に提供開始。利用や開発が容易なエクスペリエンスの提供、インストールやサーバー設置が不要なことで可能となる素早い展開や拡張性、AIを活用したインテリジェントオートメーションの実現を特徴とする。

インテリジェントオートメーション プラットフォームアーキテクチャー

 Enterprise A2019は現在、他社製AIと連携するためのアクション(同プラットフォーム内で使われるコマンド)が拡充されている。作業を自動化する際、他社製AIと機能連携することでより高度な自動化が可能となるが、アクションは、他社製AIとデータのやり取りをするためのコネクタとして機能する。

 アクションの拡充によりEnterprise A2019では、自然言語処理関連のAIサービスである「AWS Comprehend NLP」「IBM Watson Authentication」「IBM Watson Speech to Text」「Microsoft LUIS NLP」との連携が4月現在、提供されている。

 これにより、たとえば、テキストから洞察を見つける自然言語処理サービスであるAWS Comprehendを使う場合、アンケートサイトに入力されたコメントを抽出することで、同サービスを使って感情分析を実行し、コメントが肯定的である、または、否定的であるといった判定結果を受け取ることが自動で可能になる。

岩名健二氏
岩名健二氏

 また、Enterprise A2019では、RPAで利用する際にAPIを使って呼び出した方が良い他社製クラウドサービスに向けてもアクションが提供されている。「Microsoft Office 365」では79種類、「Google G Suite」では34種類のアクションが提供されている。

 「特にG Suiteは、ブラウザで利用されることが多い。ブラウザのスプレッドシートをRPA化するのは骨が折れる作業。ファイルを開いたり、保存したりという動作もAPIでできた方がRPA化しやすい」ため、アクションを用意することにより、ユーザーが設定するだけで利用可能になる環境を作っている、とAAJセールスエンジニアリング本部でシニアマネージャーを務める岩名健二氏は述べる。

 定型入力フォームをRPAプロセスの中で作成する「Interactive Forms」もEnterprise A2019で新たに搭載された。

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