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テレワークは既存の代替手段にあらず--マイクロソフトがデジタルワークプレイスで講演

ZDNet Japan Staff

2020-10-07 06:00

 新型コロナウイルス感染症の拡大は、リモートワークの定常化など働き方に大きな影響を与えている。日本マイクロソフトは9月17日、テクノロジーを活用した業務のデジタル化、自動化を推進する動きがさらに強まる中で、企業が対応策を打ち出すためのオンラインセミナー「ニューノーマル時代のデジタルワークプレイス~リモートワーク下での業務のデジタル化」を開催した。

 冒頭では、スペシャル対談「ニューノーマル時代のデジタルワークプレイスとは?」を開催。経営はどう変わるか、社員のモチベーションマインドはどう変わるか、ワークプレイスはどう変わるかをテーマに、青山学院大学 地球社会共生学部 教授のエリック松永・匡史氏と、アバナード CTIO(最高技術革新責任者)を務める星野友彦氏が登壇した。モデレーターを日本マイクロソフトのビジネスアプリケーション事業本部プロダクトマーケティングマネージャーの平井亜咲美氏が務めた。その模様をレポートする。

既存のリプレースとは異なる

松永:いま、リモート環境であらゆる仕事をこなせることを示す「リモートエブリシング」という言葉が広く使われるようになりました。これはとても深い言葉だと感じています。かつて、オンラインはあくまでもリアルの代替手段という位置づけでした。新型コロナウイルス感染症をきっかけに、リモートがリアルになりました。マインドセットが変化したのです。前提が変わったわけですから、経営は変わらざるを得ないのです。ディスラプション(破壊)が起こる産業も出てくることが予想される中で、その変化にどう対応するのかが試されるでしょう。

星野:さまざまな会社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援してきた中で印象に残っているのは、5年ほど前にタブレットが本格的に登場したことによる「ワーク リデザイン」の動きです。最先端で働く従業員をテクノロジーで支えながら、ナレッジを提供するようになりました。

 当時は既存の業務を優先するものであり、従業員の働き方という視点はそれほどなかったのが実情でした。しかし、コロナ禍の働き方改革では、リモートワークで効率を良くするだけでなく、従業員のエンゲージメントを強く意識していることが大きな違いになっています。

平井:社員とのエンゲージメントが課題になる中で、従業員のモチベーションはどのように変化していくのでしょうか。

松永:「アフターコロナ」「ウィズコロナ」と呼ばれる時期には、従業員が企業にどう共感していくかが重要です。従来は企業と企業の関係のあるべき姿として指摘されていたことが、いま従業員にも当てはまることとして認識されようとしています。何よりも経営トップがリードする必要がありますが、社員数が多くなればなるほど、ITツールを活用しなければその実現は難しくなることが分かっています。ITで経営を支援するというよりは、経営はITありきであり、ITは経営そのものだということが分かります。

星野:毎月新入社員がいますが、いまは「1回もオフィスに来たことがない」というケースも珍しくありません。そうした社員が安心でき、現場でやさしさを感じられる環境を作ることが大事だと感じています。リモートになり、移動時間がなくなったことなどの影響により、通常のミーティングだけでなく、休憩を目的としたミーティングを開催することもあり、社内にいろいろな人がいることが分かったと話す声が聞こえてきています。

松永:今期、私の授業には対面で実施するものが1つもなく、全てオンラインです。オンラインで授業を実施して分かったのは、学生から頻繁にチャットが来ること、そして、その学生からさらに質問のメールが来るようになることです。日本人の特性でもありますが、大勢だと発言できない人も、使い慣れたチャットなどのプラットフォームで個別の質問ができる環境があれば、積極的にコミュニケーションを取るということです。

平井:リモートワークは、コミュニケーション上ではネガティブというイメージもありますが、特に若手社員にとってはリモートの方が主流なのですね。

松永:1996~2002年生まれの「Z世代」は意思が強いのが特徴と言われています。自分の快適な場所を大切にする傾向があります。ただ、それを続けるために上司や経営者からのメッセージを必要とします。それを伝えるためにも、適切なITツールが必要になります。

星野:アバナードでは600人の社員全員を1つの場所に集めるのは大変でしたが、オンラインになってからは月に1回全社会議を実施できるようになり、経営者のメッセージを確実に届けられるようになりました。オンラインの懇親会も実現しています。

平井:オンラインの方が経営層からのメッセージは届けやすいということですね。

松永:リアルでやっていたことはオンラインでも実現できます。雑談も、「ちょっとコーヒー行こうか」といったイメージで、チャットやオンライン会議を活用するわけです。

星野:毎週ゲリラ勉強会をオンラインで開催しています。就業時間外でも有志で多くの参加者が参加しています。オフラインの場合は、通勤時間に取られてしまう時間なのです。オンラインの環境をうまく生かして、その場で意見を交換するなど、とても面白い内容になっています。会社への帰属意識、すなわちエンゲージメントを高められていると感じます。

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