「Microsoft Excel」はそのリリース以来、文字列と数値という2つデータタイプに対応してきた。同社は何年にもわたり、Microsoft Excelが対応できるデータタイプの「レベルアップ」に取り組んでおり、ユーザー自身のデータもデータタイプとして扱えるようにした。
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Microsoftはすでに、Excelが対応できるデータタイプの拡大に向けて、前進している。例えば、動的配列と配列式の両方を導入したほか、「Bing」を介して、株価や地理情報にも対応した。
同社は米国時間10月29日に、「この取り組みにおける次の一歩」として、ユーザーが自身のデータをExcelのデータタイプとして使用できるようにしたことを発表した。同社の関係者は、データを2次元のグリッドに強制的に押し込む代わりに、どのセルでも充実した構造化データを扱えるようにして、三次元的な要素を提供したとしている。
Microsoftはその機能について、次のように説明している。
例えば、顧客追跡システムを使用していて、その顧客データをExcelで分析したい場合、ユーザーや企業が「顧客」として定義した、リッチな構造化されたデータタイプを、そのままインポートできる。Excelは自動的に「Power BI」に接続するため、Power BIユーザーならば、パブリッシュしたデータはすべて容易に検索でき、Excelに構造化されたデータタイプとして取り込める。また、Excelでデータタイプとして作業したいデータがある場合、Power BIにパブリッシュするだけでよい。Power BIユーザーでなくても、Excelの「Power Query」技術を活用し、数十種類もの異なるデータソースに手動で接続し、データタイプとして構造化したいデータを指定できる。
またMicrosoftは、顧客が利用できる公開データタイプの数を拡大することを発表した。Wolfram Alphaとの提携により、「数百」もの新しいデータタイプがExcelで利用可能になるという。新たに、化学、栄養学、郵便番号、歴史的事象、遺伝学などのデータタイプが追加された。関心のあるユーザーは「Office Insider」プログラムで試用できる。
Power BIのデータタイプは「Excel for Windows」で利用可能で、「Power BI Pro」プランに登録している、すべての「Microsoft 365」および「Office 365」 加入者が使用できる。Power Queryデータタイプは「Current Channel」(最新機能提供チャネル)で間もなく、Microsoft 365およびOffice 365のユーザーに提供される予定で、それぞれのSKUでサポートされているデータソースが使用できる。Wolfram Alphaのデータタイプは、Office Insidersのユーザーにプレビューとして提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。