「Windows 10バージョン20H2」(別名「October 2020 Update」)のパブリックリリースまで、秒読みの段階に入った。
現在は、1年に2回配信されるWindows 10の機能更新プログラムのうち、上半期に公開されるのがメジャーリリース、下半期がマイナーリリースという流れになっているようであり、今回はマイナーリリースにあたる。
この流れが始まったのは2019年のことで、Microsoftはバージョン1909を小規模な「イネーブルメントパッケージ」としてリリースした。このバージョンは、すでにバージョン1903を実行しているシステムであれば、数分間でダウンロードしてインストールできた。
バージョン20H2も、まったく同じやり方で提供される。Microsoftは今回も、2019年の下半期と同じように、October 2020 Updateでは「パフォーマンスの改善と品質向上のための、範囲を限定した一連の機能を提供する」と数カ月前から予告している。Microsoft特有の言い回しに慣れていない人のために分かりやすく言い換えれば、「今回のアップデートにはあまり新機能は追加されない」ということだ。
20H2のアップデートはオプションとなるようだ。
もっとも分かりやすい変更点は(もちろん)バージョン名だろう。前回までは西暦の下2桁と月の数字2桁を組み合わせたものをバージョン名とする命名規則が使われていたが、2020年前半にリリースされたバージョンが「2004」になった結果、16年前にリリースされたもののように見えてしまった。もしMicrosoftが同じ命名規則に固執していたら、20H2のバージョン番号は2009か2010のいずれかになっていただろう。しかし同社は、以前は月の数字を入れていたところに、「H1」あるいは「H2」を使用することにした。