IBMは、クラウドのマネージドサービスプロバイダー(MSP)Taosを買収することで合意したと発表した。
IBMはTaosを買収することで、ハイブリッドクラウドプラットフォームの成長戦略の重要な側面となる、クラウド移行と変革に関する強みが一層強化されるとしている。
IBMのクラウドアプリケーションイノベーション担当シニアバイスプレジデントでIBM Global Business Servicesの最高執行責任者(COO)のJohn Granger氏は、「Taosの買収により、米州でIBMのハイブリッドクラウドプラットフォームの成長および採用を推進する上で必要となる深い専門知識、パブリッククラウドのパートナーシップ、革新的なソリューションが得られる」とコメントした。
「このプラットフォームによって、企業は複数のプロバイダーの中から、自社のビジネスとITのニーズに最適なプロバイダーを選択できるようになる。われわれは、顧客がそれらのプロバイダーとともにオープンなハイブリッドクラウドジャーニーをうまく進めていけるよう尽力する」(Granger氏)
IBMはTaosについて、北米で最大規模のマルチクラウドコンサルティング、そしてマネージドサービス企業の1社だとしている。
Taosはカリフォルニア州サンノゼを拠点とし、テクノロジーや金融サービス、ヘルスケア、小売、輸送、教育などの業界で30年の実績を有する。
Taosの最高経営責任者(CEO)Hamilton Yu氏は、「われわれはこの数年、クラウドへの移行やマルチクラウドプラットフォームのモダナイズ、ハイブリッドクラウド環境の管理に関して顧客を支援することに注力してきた。その経験は、IBM Global Business Servicesと適合するものだ」とし、「当社のチームは、主要なパブリッククラウドで300以上の認定を取得し、北米全体で顧客にサービスを提供している。IBMと協力し、世界中でサービスを提供する同社の強みを利用できることを喜ばしく思っている」と述べた。
買収条件は明らかにされていない。買収手続きは通常の取引完了条件に従い、2021年第1四半期に完了する見通しだ。
またIBMは先週、Salesforceのコンサルティング会社7Summitsを買収したと発表した。IBMのSalesforceサービスのポートフォリオを拡充するとともに、IBMのハイブリッドクラウドや人工知能(AI)戦略を強化するとしていた。7SummitsはIBM Global Business Servicesに加わり、Salesforce事業に統合される。IBMは、ビジネストランスフォーメーションサービスへの「顧客の需要が高まっている」と述べている。
12月には、フィンランドのヘルシンキに本社を置き、欧州でクラウド導入やマネージドサービス事業を手がけるNordcloudを買収すると発表した。クラウド移行のためのサービスやツールを強化するという。
また12月中旬には、フィンテック企業Expertus Technologiesの買収を発表した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。