家事代行サービスのベアーズ、デジタルツールの活用で問い合わせ処理時間を7割削減

NO BUDGET

2021-01-20 16:26

 家事代行サービスを国内で展開するベアーズは、Zendeskソリューションを導入してサポートチームと家事代行スタッフおよび顧客とのやりとりを一元管理できるようにした。

 導入後は、問い合わせ対応の際に旧システムで使用していた400以上ものテンプレートをZendeskのマクロに置換することで、問い合わせをカテゴリー分けすることで検索性が向上した。また、過去の対応履歴と併せて共有できるノウハウが増え、イレギュラーな問い合わせにもスムーズに対応できるようになり、問い合わせ処理時間の70%削減が達成されている。

 ベアーズは家事代行サービス、ハウスクリーニング、キッズ&ベビーシッターサービス、高齢者支援サービスを、全国主要都市で展開している。1万6000人超のスタッフ体制を擁し、サービス提供数は累計250万サービスを突破している。

 同社は2019年8月にサポートチームと家事代行スタッフとのやりとりの管理にZendeskを導入し、1年後の2020年8月には顧客とのやりとりも全てZendeskに移行した。現在は営業担当者にもアカウントを付与し、顧客とのやりとりにおいて活用を進めている。

 サポートチームは顧客の依頼を受け、家事代行スタッフと日程やサービス内容などの調整を行う。従来、サポートチームでは、顧客からメールや電話で受けた依頼・問い合わせを、チャネルごとに別々のツールで管理していた。さらに、スタッフとのやりとりにはLINEも加わり、業務が非常に煩雑で無駄な工数が生じた結果、ヒューマンエラーによる対応の重複や遅れが生じる場合もあったという。

 また、長期利用の場合に顧客宅を訪問して状況把握や調整を行う営業担当者には、LINEやSNSを通じた顧客とのやりとりによってさまざまなノウハウが蓄積されているにもかかわらず、これを社内で共有する仕組みが確立されていなかった。

 同社はZendeskソリューションを導入することで、メール、電話、LINEなど全てのチャネルでのやりとりを一元管理し、可視化できるようにした。LINE WORKSをそのままZendeskに統合し、Zendeskの画面でLINE経由のメッセージを閲覧できるだけでなく、LINEへのメッセージ送信も可能となった。これにより幅広い顧客層に対して、コミュニケーションのチャネルを多様化させながらも、それぞれのコミュニケーションの質を担保できる仕組みを構築できたという。

 また、Zendeskの導入を機に、以前は言語の課題もあり効率的に活用できていなかったフィリピンのコールセンターの活用が加速しているという。顧客が会員サイトから申し込みをするとフィリピンのコールセンターで確認可能なチケットが発行され、現地スタッフがボタン一つで返信することも可能。問い合わせフォームから届いた内容を日本で確認し手動でフィリピンにエスカレーションしていた時と比べ、約20%の工数削減を実現できた。

 ベアーズでは今後、会員サイトとZendeskとの連携をさらに強化するとともに、新たに電話サポートシステムのZendesk Talkを導入し、顧客との電話でのやりとりもZendeskで一元管理できるようにする予定だ。

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