Intelは米国時間1月21日午後、予想を上回る2020会計年度第4四半期決算(12月26日締め)を発表した。そして、その後に続くアナリストらとの電話会議には、同社の最高経営責任者(CEO)としてBob Swan氏の後を引き継ぐことになっているPat Gelsinger氏も参加し、すべての製造をアウトソーシングするわけではなく、製造施設を維持するという同社の方針を数分間にわたって力説した。
Gelsinger氏は「2023年に市場に投入するわれわれの製品は、その大半が自社で製造されたものになると確信している」と述べた。
またGelsinger氏は、7nmプロセスでのプロセッサー製造におけるIntelの取り組みについて時間をかけてレビューしたと述べた。これらのチップの製造については、ここ数年の間に何度か遅延がみられており、直近では2020年7月に遅れが明らかにされている。
同氏はCEOを「自分にとって理想の役職」と表現した上で、Intelに入社したのは18歳の時だったと振り返った。そして、その後の30年間でAndy Grove氏やGordon Moore氏、Robert Noyce氏といった、1960年代に同社の礎を築いたリーダーらから学んだとも述べた。
また同氏は、「Intelの7nmテクノロジーの進捗について先週、個人的に考察する機会に恵まれた。初期のレビューに基づいて述べると、7nmプログラムの健全性と立て直しに向けた進捗の状況には満足している」と述べた。
さらに同氏は、Intelが製造の大半を自社工場に残しつつ、外部施設の利用を今よりも増やす可能性があるとし、「同時に、われわれのポートフォリオの幅広さを考えると、特定のテクノロジーや製品については社外ファウンダリーの利用を拡大する可能性が高い」と述べた。
同氏は、「既に実施されている分析や、今後の最善の道のりについてしっかり評価した後で」、この件とIntelの2023年のロードマップについてさらなる詳細を発表すると約束した。
また同氏は、「われわれの顧客が次世代のイノベーションを推進していくために必要となるインテリジェントなシリコンの奥深さや、プラットフォームのビジョン、設計および製造の能力、規模を有している企業は世界においてIntelだけだ」とも述べた。
さらに同氏は電話会議における質疑応答の中で製造へのこだわりについてあらためて言及し、「(製造の)大半は自社で行うが、ファウンダリーの利用も増やすことになる」と述べた。同氏はさらなる詳細を今後提供すると再び約束し、「ただ全体的に見た場合、われわれは極めて順調に進んでいる」と付け加えた。
Gelsinger氏は、Intelが過去に事業を立て直した点を指摘し、「偉大な企業は困難な時期を乗り越えることができる」と述べた。同氏が言及したのは、Intelがマルチコアチップの波に乗り遅れ、AMDにシェアを奪われた2005~2007年頃の話だ。
同氏は、困難な時期はIntelにとってチャンスであり、「その行く手には素晴らしい繁栄が待ち受けている」と述べた。
また同氏はアナリストらに対して、同社が適切な道を進んでいけるようにするための主要幹部の採用について言及し、数週間のうちに発表すると述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。