IBMは米国時間4月7日、銀行や金融サービス企業向けのクラウドプラットフォーム「IBM Cloud for Financial Services」の一般提供(GA)を発表した。IBM Cloud for Financial Servicesは2019年に、Bank of Americaとのパートナーシップの下で発表された。IBMは、規制からプライバシーまで、金融サービスのさまざまな要件に対応できるプラットフォームを構築するとしていた。
IBM Cloud for Financial Servicesは、Kubernetes環境として「Red Hat OpenShift」に対応する。また、クラウドネイティブなワークロードとVMwareのワークロードに対するセキュリティとコンプライアンスの制御も組み込まれている。このクラウドの暗号鍵管理システムやハードウェアセキュリティモジュール(HSM)によって、顧客がより一層データへのアクセスや暗号化を制御できるようになるという。
IBMによると、Bank of Americaのほか、SAP、Adobe、Infosys、Avaya、VMware、Luminaなど、90を超える独立系ソフトウェアベンダー(ISV)やSaaSプロバイダーがパートナーのエコシステムに加わった。
この金融サービスプラットフォームは、さまざまなワークロード、複数のアーキテクチャー、予防型セキュリティを担いながら、規制、セキュリティ、レジリエンシーの要件を満たすことを目指している。IBMの金融サービス向けパブリッククラウドにより、金融機関がこのプラットフォームの要件を満たすテクノロジーベンダーと取り引きできるようになるとIBMは説明していた。
IBMハイブリッドクラウドプラットフォームの責任者Howard Boville氏は次のように述べている。「IBMのコンフィデンシャルコンピューティングと高度な暗号化機能が実現するデータセキュリティに重点を置くことで、銀行や保険会社など金融サービス業界のプレーヤーのサプライチェーンでリスクを軽減すると同時に、イノベーションを推進し、活用するまでに要する時間を短縮することを目指す」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。