編集部からのお知らせ
Topic 本人認証の重要性
宇宙ビジネスの記事まとめダウンロード

マイクロソフト、GIGAスクール構想で約300万台のWindows PCを出荷

阿久津良和

2021-04-16 06:30

 日本マイクロソフトは4月15日、「GIGAスクール構想」に関する取り組みについて記者説明会を開催した。文部科学省が提唱する同構想は、小中学校を対象に4月から「1人1台端末」および「高速大容量の通信環境の推進」を目指す取り組みだ。同社は1人1台のデジタル教育環境を活用するために教員や生徒、保護者、そして高校生と各層に向けた施策を強化する。

 また、同構想を通じて「当社が認識している範囲では、1年間に290万~300万台のWindows PCを出荷したと聞く。教育分野に関する1人1台の普及率は米国が圧倒的だが、この1年間で日本は米国に次ぐ普及率7割に達しつつあり、ビジネスの観点でも予想を超えた成長だと捉えている」(同社業務執行役員 パブリックセクター事業本部 文教営業統括本部 統括本部長の中井陽子氏)と、デジタル教育市場の成長度を語った。

日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター事業本部 文教営業統括本部長の中井陽子氏
日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター事業本部 文教営業統括本部長の中井陽子氏

 日本マイクロソフトの教育市場に対する関与は、教員・生徒・保護者・高校生の4層に分けられる。まず教員向けには、60を超える自己学習用動画教材や活用事例・指導案など平均で月間4000人が活用中という「Microsoft教育センター」を無償提供する。加えて、国内では1万943人の「MIE(マイクロソフト認定教員)」と、289人の「MIEE(マイクロソフト認定教育イノベーター)」を輩出する「マイクロソフト認定教育プログラム」の実施を継続する。

 同社によれば、MIEEが発する情報は直近の半年間で129万に届くという。なお、自治体向けにも国内のGTP(グローバルトレーニングパートナー)5社が、教員研修プログラムやハンズオン研修を実施する「GIGA Start Program」を無償提供。マイクロソフトによれば、累計で2万5233人が無償研修を受けた。

 今後は、地域密着型のオフライン/オンラインのローカルコミュニティー「Microsoft Educator Local Community」の国内展開や、実践例・教材・指導案の提供。文部科学省の「GIGA StuDX(ギガ スタディーエックス)」と連携する教員向け活用ポータル「Microsoft Education授業・学校活用素材集」も6月から提供する予定で、「2023年までにMIEを10万人、MIEEを1000人までの増強」(中井氏)との目標を掲げる。既存の教育市場に関する取り組みとして、学校単位で認定する「Microsoft Showcase School」という認定プログラムを実施しており、現在取得に取り組む学校は5つほどあるという。

教員向け施策の1つとして、MIE/MIEEを取得していない全ての教員が利用できる各種マニュアルを用意する
教員向け施策の1つとして、MIE/MIEEを取得していない全ての教員が利用できる各種マニュアルを用意する

 生徒向けには、既存の「Minecraft: Education Edition」に加えて、世界200カ国以上で使われているSTEM教育コンテンツを日本語化した「Hacking STEM」を2020年4月から無償提供している。また、大学生や社会人向けのオンライン学習プラットフォーム「Microsoft Learn」の学生版も併せて用意。「(生徒向けMicrosoft Learnは)理系や文系を問わずデジタルの魅力を学べる。既にカリフォルニア大学バークレー校やカーネギーメロン大学が授業コンテンツとして採用し、国内でも東京工科大学や滋慶学園COMグループが新年度の学習教科に採択した」と中井氏は説明した。

2021年4月に提供を開始した日本語版Hacking STEMの概要
2021年4月に提供を開始した日本語版Hacking STEMの概要
データやAI(人工知能)の活用能力を身に付ける学生向けMicrosoft Learnも用意する
データやAI(人工知能)の活用能力を身に付ける学生向けMicrosoft Learnも用意する

 保護者向けには、「Microsoft atLife」でのPC活用マニュアル、Office活用情報サイト「楽しもうOffice」を通じた自由研究や学習支援テンプレートなどを提供する。中井氏は、「一昨年頃から保護者がPCの初期設定や、基本操作を学べるMicrosoft atLifeへのアクセスが急増中だ。また、調査したところ、親御さんが就職・修学にデジタルの能力が欠かせないことを認識し、高校生向けには、大学入学以降も利用できる高性能なPCが必要だと感じている」と話す。

 他方で文部科学省は、GIGAスクール構想を通じて高等学校でも1人1台の端末による探究型学習の実現を目標に掲げている。中井氏は、同社がこの姿勢に寄り添うとし、「きみの学びが、世界を変える」をキャッチコピーとした生徒の学びを支えるプロジェクトを同日に開始した。既に現役女子高生がITでクリエイター女子を目指す「プロデュース マイセルフ ラボ」や、兵庫県立淡路三原高等学校が「Microsoft Teams for Education」を活用したオンライン文化祭開催など、ウェブサイトを通じた情報発信を行う。中井氏は、「高校生や保護者がデジタルの活用方法を学ぶ網羅的なサイトを用意していなかった。このプロジェクトを通じて、高校生向けの施策を取りまとめたポータルサイトを目指す」と語った。

「楽しもうOffice」を通じて小中高および高校生向けの各種テンプレートを無償提供する
「楽しもうOffice」を通じて小中高および高校生向けの各種テンプレートを無償提供する

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    なぜ、2021年にすべてのマーケターが「行動経済学」を学ばねばならないのか?

  2. セキュリティ

    SIEMとEDRが担うべき正しい役割とは?企業のセキュリティ部門が認識しておくべき適切なツールの条件

  3. クラウドコンピューティング

    デザインシンキングによるAIと課題のマッチング!現場視点による真のデジタル改善実現へ

  4. 経営

    なぜ成長企業の経営者はバックオフィス効率化に取り組むのか?生産性を高めるための重要な仕組み

  5. 仮想化

    Microsoft 365を利用する企業が見逃す広大なホワイトスペースとは?

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]