作業服大手のワークマンが、人工知能(AI)を活用した商品の発注システムを導入する。約10万品目の発注業務を自動化する新システムを構築し、3月から2店舗に先行導入して稼働を開始しているという。
従来型の小売りの現場では、売れた分だけ発注する仕組みとなっており、在庫が蓄積しやすかった。あるいは、過去3カ月の販売実績などをもとに発注量を自動算出するような仕組みを導入している場合も、季節の変わり目の需要変化に対応しにくく、過剰在庫による損失や在庫不足による販売機会の喪失などのデメリットがあった。
ワークマンは、日立製作所のAI基盤を活用し、過去の販売実績などに加え、独自のロジックなどを追加することで、より精度の高い予測を可能にする。
この他に伊藤忠商事が食品卸大手向けにAI型需要予測、発注最適化ソリューションを導入する。スーパーマーケットのライフと日本ユニシス、西友なども相次いでAIによる需要予測や発注の仕組みを導入している。
サプライチェーンマネジメント(供給網管理)の予測系アプリケーションにおいても、AIを活用した新たな仕組みが実用段階に入ってきている。関連する記事を集めた。