マイクロソフト、「SQL Server on Windows Containers」プロジェクトを中断

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2021-07-08 11:51

 Microsoftは米国時間7月5日、「SQL Server on Windows Containers」プロジェクトを中断したことを、同社ブログへの短い投稿で発表した。また同社は、コンテナー上での「Microsoft SQL Server」の稼働に興味を抱いている人々に対して、Linuxコンテナー上での実現という道を示唆している。

 MicrosoftはSQL Server on Windows Containersのベータプログラムを「しばらくの間」中断するという今回の決定について、「エコシステムにおける既存の課題と、利用パターン」に起因するものだと説明している。要するに、Windowsコンテナー上で稼働するこのSQL Serverはテストや開発に限定したかたちで2017年からサポートされていたが、そういった用途でも利用者はあまりいなかったということだ。Microsoftは当時、「Microsoft SQL Server 2017」をLinuxと「Windows Server」の双方に向けて提供すると発表していた。

 Windowsコンテナー上でWindows向けのエンタープライズソフトウェアを稼働させるというケースが極めて限定的であろう点を考えると、SQL Server on Windows Containersプロジェクトを中断する決定が下されたのも驚くべき話ではない。Windows上の「コンテナー」は、セキュリティのサンドボックスや仮想化といった目的での利用に、より適している。

 同社は、新規ユーザーや新規顧客がこのベータプログラムに参加することのないよう、そのリポジトリーとイメージを今回の発表に伴い削除すると述べた。なお、ベータプログラムに参加している既存ユーザーは、引き続き使用できるとともに、SQL Server on Windowsイメージのカスタムビルド版を作成することができるという。

 Microsoftのブログ記事によると、同社は本番環境向けの、Linuxコンテナーで実行するSQL Serverのサポートを継続する計画だ。

 また同社は最近、SQL Serverのクラウド版である「Azure SQL Managed Instance」を、「Microsoft Azure」以外のクラウド上や、オンプレミス環境上でも実行できるようにする計画を発表している。このArc対応のAzure SQL機能は7月30日に一般提供され、本番環境で利用可能になる予定だ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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