スタッフサービス・ホールディングスはテレワークでのコミュニケーションの意識を調査。9月2日に結果を発表した。6月24~25日に全国20~59歳の男女200人を対象に、社会人歴3年以内の若手社員100人と「部下がいる」「指導している若手社員がいる」「後輩がいる」先輩社員100人に分けてインターネットで調査した。
若手社員の悩み1位は「ちょっとした相談ができない」(56%)、第2位に「話しかけたり、教えてもらうタイミングがわからない」(41%)、第3位に「上司や先輩がどう思っているか分かりづらい」(38%)。悩み上位はコミュニケーションが目立つ結果となった。一方で、ネットワークやスケジュール管理といったシステム面やその他の悩みは多くない結果と説明している。以下は、若手社員の主な悩み。
- 対面だと数秒で解決するような疑問を気軽に聞くことができない(男性/25歳)
- 雑談をする時間もあまりないので、先輩社員の皆さんとの距離を感じる。直接会って話せば5分で終わることがウェブ会議やメールになった途端、手間と時間がかかってしまう(女性/23歳)
- チャットで相談や質問をする時の言葉の言い回しに悩む(女性/24歳)
- 分からないことを文章化して丁寧な言葉で伝えるのが大変(女性/22歳)
- 分からないことの相談が思うようにできず、解決が遅れることがある(女性/24歳)
- オンラインで教えてもらうには限界があると感じる。職場の人たちに置いていかれてるような気持ちになる時がある(女性/25歳)
- 指示をすぐに聞くことができない。上司が今何しているのかが、会議などの組まれたスケジュールからしか分からない(女性/23歳)
- 文面のやり取りのみで相手の感情が読めない。質問するにも相手が今忙しいのかどうなのか分からずタイミングが難しい(女性/24歳)
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先輩社員に聞いた「テレワークで部下や後輩の教育や指導する時に困っていること」で最も多かったのは「一方通行のコミュニケーションになっていないか不安」(32%)。2位は「部下や後輩のスキルが身に付かないのではないかと不安」(29%)、3位は「教えたり、指導するタイミングが分からない」(23%)と続く。
文書で伝えることの難しさや教育の仕方の課題だけでなく、若手社員が相談に困っていることに対して、先輩社員は「『聞いてくれればいいのに』ということがよくある」(20%)が上位となっていることから、コミュニケーションの取り方や気遣いにギャップがあると指摘している。以下は先輩社員の主な悩み。
- 直接会わないコミュニケーションは本音が分かりづらい(女性/49歳)
- 対面よりも実際、伝わっているかどうか、分からなくて困っている(男性/45歳)
- 厳しくして部下が辞めてしまわないか、きちんと付いてきてくれるか(男性/41歳)
- 叱りたいがどう言ったらいいか分からない(女性/23歳)
- 直接話せば簡単で悪気のない言葉も、メールやSNSなどで伝えると冷たく感じてしまうのではないか(女性/40歳)
- 会って話すわけではないので、細かく指示しないと伝わりづらい(女性/30歳)
- どこまで理解できているのかよく分からない点が不安(男性/48歳)
- 具体的な業務をしながら教えることができない(女性/25歳)
- 様子が見えないため、相手から報告が来なければ作業進捗がまったくわからない(女性/25歳)
- リモートで会話すると、相手の雰囲気が実感としてつかみづらい。理解しているかどうかの判断が難しく、どの程度丁寧な説明が必要か、コントロールするのが難しい(男性/53歳)
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