「Firefox」開発元のMozilla、開発者向け有料サブスクリプションサービス開始

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2022-03-28 10:50

 「Firefox」の開発元であるMozillaは米国時間3月24日、「Mozilla Developer Network」(MDN)の有料サブスクリプションサービスの提供を開始したと発表した。

 この新たなサブスクリプションサービスは「MDN Core」「MDN Plus 5」「MDN Supporter 10」の3つのプランで構成されている。利用料金は月額5ドル(約610円)からとなっている。

 このサービスには、ドキュメントの変更やCSS機能のローンチ、APIの提供開始を知らせる「Notifications」の他、興味を引きそうな情報を集積する「Collections」が含まれており、プログレッシブウェブアプリケーション(PWA)を用いて、インターネットにアクセスできない場合でも「MDN Web Docs」にアクセスできるようにする「MDN Offline」も含まれている。

 MDN Coreは「有料プランを購入する前に試用してみたい」という開発者向けの限定バージョンだ。

 MDN Plus 5は、ユーザーに対して「NotificationsとCollections、MDN Offlineに対する無制限のアクセスを提供するとともに、新機能を常時追加していく」というプランだ。料金は月額5ドルで、年間サブスクリプションの場合は50ドル(約6110円)となっている。

 MDN Supporter 10の料金は、月額10ドル(約1220円)で、年間サブスクリプションの場合は100ドル(約1万2220円)となっている。このプランはユーザーに対して、MDN Plus 5で提供されるすべての情報に加えて、「新機能へのアーリーアクセスと、MDNチームに直結するフィードバックチャネル」を提供するというものだ。

 MDN Web Docsのコンテンツは無料で利用可能だ。MDN Web Docsのページはウェブ開発者にとって貴重なリソースであり、「WebAssembly」などの新しいウェブ技術の信頼できるまとまった情報源を提供している。

 Mozillaの狙いは、投資を継続すると約束している無料のWeb Docsサービスに加えて、「体系的な学習」エクスペリエンスを提供することだ。

 Mozillaは「MDNの通常のリファレンスやガイド資料に有益な情報を追加することを目標として、われわれが着手したのは2015年の『Learning Area』だった。そして2020年には、フロントエンド開発者向けとして初の学習パスを追加した。ユーザーからは、さまざまな興味と関心が寄せられ、MDNに対する月間ウェブトラフィックのうちの約10%は、このラーニングエリアに向けたものとなっている」とウェブサイトで説明している。

 MDN Plusは現在、米国とカナダで利用可能だ。数カ月中に、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、オーストリア、オランダ、アイルランド、英国、スイス、マレーシア、ニュージーランド、シンガポールでも利用できるようになる。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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