ウクライナの情報通信当局State Service of Special Communication and Information Protection(SSSCIP)は現地時間3月28日、国営通信事業者Ukrtelecomが「大規模サイバー攻撃」の標的になったと明らかにした。28日の太平洋時間午後12時35分時点で攻撃は無力化されているという。
Today, the enemy launched a powerful cyberattack against #Ukrtelecom ’s IT-infrastructure. According to Yurii Shchyhol, the Chairman of the @dsszzi, at the moment massive cyberattack against #Ukrtelecom is neutralized. Resuming services is under way. #Ukraine #CyberAttack #war
— SSSCIP Ukraine (@dsszzi) March 28, 2022
インターネットアクセスを世界規模で追跡しているNetBlocksによると、今回の中核ITインフラへの攻撃はウクライナ全域に影響を及ぼし、ロシアによる侵攻が始まって以降ウクライナを襲ったインターネット障害の中で最も深刻なものだったという。NetBlocksは、ネットワークデータから判断し、コネクティビティーは侵攻前の水準の13%まで低下していたようだとしている。
26A0 FE0F️ Confirmed: A major internet disruption has been registered across #Ukraine on national provider #Ukrtelecom; real-time network data show connectivity collapsing to 13% of pre-war levels; the provider reports issues assigning new sessions
— NetBlocks (@netblocks) March 28, 2022
📰 Background: https://t.co/S0qJQ7CbNv pic.twitter.com/BY2OOBK0m6
SSSCIPは同日、Ukrtelecomはサービスを再開しているが、「ネットワークインフラを維持し、ウクライナ国防軍をはじめとする他の軍事組織、顧客へのサービス提供を続けるため、#Ukrtelecomは大半の個人ユーザーと法人クライアントに対するサービスを一時的に制限している」と伝えている。
SSSCIPの局長Yurii Shchyhol氏は同日の声明で、「人類史上初めてサイバー戦争が進行している」と述べている。
Shchyhol氏は、「世界のITコミュニティーすべて」がロシアの侵略行為に対して団結しており、MicrosoftやOracleなど大手がウクライナを支援していると述べた。さらに、SSSCIPは複数の報告に基づき、「反ロシアの立場をとるハッカーコミュニティー」の主な狙いは、軍事インフラの破壊し、ウクライナを脅かすことだと「推定」できるとしている。
「われわれが現在抱えている主な難題は、サイバースペースを含むすべての戦場で敵に打ち勝つことだ。われわれ一人一人は、サイバー衛生のルールを守ることで、この戦いを支援できる。知らない人物からのメッセージを開かないこと、出所不明のファイルをダウンロードしないこと、入ってくるすべての情報をうのみにせず批判的に捉えることだ」(SSSCIP)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。