西武鉄道、3D画像センサーで踏切異常を高精度に検知--踏切事故を未然に防止

藤本和彦 (編集部)

2022-11-10 16:10

 西武鉄道は、踏切事故を未然に防ぐ「3D画像解析踏切監視システム」の本運用をスタートさせた。コンピュータシステム研究所が11月10日に発表した。

 これは、踏切内に取り残された人を3Dカメラを用いた高精度3D画像解析システムで検知し、特殊信号発光機を自動で動作させ、列車の運転士へ踏切に異常があることを知らせるシステムである。西武鉄道とコンピュータシステム研究所が2018年から4年強にわたり実証試験を繰り返し、改良・改善を重ねて実用化に成功した。

概要イメージ(出典:コンピュータシステム研究所)
概要イメージ(出典:コンピュータシステム研究所)

 2つのレンズを内蔵した3Dカメラによる画像解析で高精度に検知する。左右カメラの視差により、人の目と同じように距離と高さ、ボリュームを認識する。また、高さや体積がないものは検知しないため、日差し、影、ヘッドライトなどの影響を受けにくいのが特徴という。

 遮断機降下後の踏切内に取り残されたり、侵入したりする人物や車両を検知すると、特殊信号発光機に停止信号を送信。同時に指令室のモニターやPC、スマートフォンなどにも通知が届き、異常検知時の録画映像やライブ映像を確認することができる。

 2022年11月14日から「新宿線井荻第2号踏切」で本運用を開始する。また、2022年度中に「新宿線鷺ノ宮第2号踏切」への導入を予定している。

検知イメージ(出典:コンピュータシステム研究所)
検知イメージ(出典:コンピュータシステム研究所)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]