森永製菓は、経理財務の業務基盤にクラウド型の経理業務変革プラットフォーム「BlackLine」を導入した。同プラットフォームを提供するブラックラインが11月22日に発表した。
BlackLineは、勘定照合や経理・決算業務、仕訳入力などの経理業務プロセスの可視化、標準化、自動化、統制強化を実現する。今回、森永製菓では、経理財務部門のデジタル変革(DX)の推進とともに、海外事業拡大への対応やサステナブル経営(持続可能性に配慮した経営)に即した管理体制の構築に向けた経理財務業務の生産性を向上させるため、6月に同プラットフォームの導入を決定。現在は、12月の稼働を目指してプロジェクトを進めているという。
導入プロジェクトの現段階では、同社の決算業務を対象に、業務プロセスの可視化と標準化を進め、決算の早期化と決算品質の向上を目標にしている。同時に、経理財務の業務基盤を整備し、DX化の経験値とBlackLineの習熟度を高めていくとしている。
森永製菓 取締役上席執行役員の髙木哲也氏によると、現在、経理部では決算業務へ多くのリソースが割かれており、経営戦略・支援、事業支援といった「価値創造業務」の実現に苦慮している状況にあるという。BlackLineの導入により、手作業で行っていた決算監査業務をデジタル化し、経理財務実務を効率化することで、リソースを「価値創造業務」にシフトできるのではないかと期待を寄せた。
将来的には、同プラットフォームの導入モジュールと適用業務の拡張による生産性の向上、またグローバル展開を行うことで、グループガバナンス強化を実現するとしている。