企業セキュリティの歩き方

「PSIRT」は「CISRT」とは何がどう違うのか?

武田一城

2022-11-28 06:00

 本連載「企業セキュリティの歩き方」では、セキュリティ業界を取り巻く現状や課題、問題点をひもときながら、サイバーセキュリティを向上させていくための視点やヒントを提示する。

 インターネットは、現代社会を構成する重要な基盤となった。このような現状の中に、「インターネット通信をする全てのシステム」があり、さらに限定すると、「人が介するインターネットへの接続」がある。それに対して、「人が介する」の範囲に入らないインターネットの利用もある。つまり、モノによるインターネットの利用を示す「IoT」だ。

 前回の記事で、このIoTがIT業界のバズワードとしてもてはやされた当時から相応の年月が経ち、着実に普及が進んでいると述べた。実際にこれまでITとは直接関係なかったさまざまなモノがIoT化している。今回は、前回の記事で示したCSIRTと同等以上の重要性を持ちつつある「PSIRT」(Product Security Incident Response Team)がどのようなものかを解説する。

PSIRTとは?

 PSIRTとは、自社で製造・販売した製品やサービスのセキュリティに関わるリスクマネジメントやインシデント発生時の対応を行う組織だ。

 読者の皆さんが利用している製品は、どんどんIT化が進んでいる。安全性の向上や自社製品の価値を向上させるためにITの存在が非常に重要になっているからだ。しかしながら、製品の安全や価値の向上は、例えば1機能の開発のように、一朝一夕にできることではない。それを実現するためには、「製品品質(全体)の向上」が求められるからだ。

 製品の品質は、製品の根本的な部分のあらゆる面での考慮や改善策などを積み重ねることで、やっと実現される。しかし、この長く険しい道のりを経ても、品質が向上するのは、ほんの少しだけということがしばしばあり、それほどの手間と時間がかかるものだ。そのため、品質マネジメントという中長期の大きなサイクルで考えるべきであり、これを実現するためにPSIRTの必要性が増している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]