グーグル、「Android」SDKを拡張--旧デバイスでも新機能を利用可能に

Jada Jones (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)

2023-01-11 10:27

 何世代も前の「Android」スマートフォンを使っている場合、Androidの最新のアップデートを適用できないことがある。Googleは、Android向けソフトウェア開発キット(SDK)の拡張によって、この問題を解決しようとしている。

Googleの社屋
提供:Getty Images

 開発者はこの拡張SDKのツールキットを使うことで、Androidの旧バージョンを搭載する古いデバイスに、アップデートされたAndroidの機能を組み込めるようになる。「Android 10」以降では、一部のAndroidシステムコンポーネントがモジュール化され、通常のAndroidリリースサイクル以外でアップデートできるようになっている。

 この拡張SDKにより、より多くのAndroidユーザーが新機能やセキュリティのアップデートを利用できるようになる。Googleは開発者向けのブログで、Androidの拡張SDKについて、「開発の柔軟性を高め、アプリ開発者のリーチを広げるものだ」としている。

 例えば、「Android 13」(APIレベル33)以降を搭載しているAndroidデバイスでのみ利用可能だった「写真選択ツール(PhotoPicker)」などのアップデートが、Androidの拡張SDKにより、利用できるデバイスが増える。今後は「Android 11」(APIレベル30)以降にアップデートされたスマートフォンで写真選択ツールを利用できる。

 アプリの開発元は、アップデートされた機能が拡張SDKによって自社アプリで動作するかどうかを照会できる。写真選択ツールなどの機能の場合、開発元はユーザーにデバイスの買い替えを求めることなく、古いデバイスのままでアプリを使ってもらえるケースが増えることになる。

 Googleは、Android SDKを拡張することで、開発元が自社アプリに「AdServices」APIの機能を組み込めるようにする。今回の発表は、GoogleによるAndroid版プライバシーサンドボックスのリリースに先立って行われた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  3. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  4. 開発

    「スピード感のある価値提供」と「高品質な製品」を両立させるテスト会社の使い方

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]