伊藤忠商事は、Software AGのビジネスプロセス管理ソリューション「ARIS」を採用した。Software AGの日本法人であるソフトウェア・エー・ジーが発表した。
伊藤忠商事では、グループ全体で最新のデジタル化・自動化技術を推進しているが、業務に標準的なプロセスがないため、各部署が、それぞれ扱う商材や取引先ごとに独自の作業手順で部署固有のシステムやツールを活用していた。これにより部門ごとに異なる要件の管理、データの抽出および可視化などが進められ、大きな課題となっていた。
ARISは、さまざまなプロセスの可視化や自動化を一元化し、デジタル化や自動化が可能な領域を明らかにする。伊藤忠商事は同ツールがさまざまなシステムや形式を連携させることができる高い汎用(はんよう)性を持っていることを評価した。また、フローテンプレートを活用することで迅速にビジネスフローを追加し、ほかのプロセスと簡単にリンクできることも採用のポイントとなった。
ARISを導入後、同社は社内の現状を把握し、各部門の詳細を掘り下げていく作業に取り掛かり、約2カ月で戦略性の高いプロセスアーキテクチャの10〜15%を可視化。このスピードであれば、年間50〜60のプロセスを可視化するという目標も達成できるのではないかと期待しているという。
IT・デジタル戦略部DXプロジェクト推進室によると、ARISの導入により、作業手順に加えて、各部署で使用していた異なるシステムやビジネス管理に必要な各種台帳、マクロなどのツールをまとめてプロセス全体を可視化できるようになったという。さらに、今後自動化したい重要なプロセスを特定し、スタッフで共有することもできるようになったとしている。