人工知能(AI)チャットボットは、検索ツールとしても支持を得つつあり、今後はインターネットを徹底的に調べる能力が、成功のカギを握る要因になるとみられる。そんな中、Anthropicの「Claude」もついに、競合製品と同様の機能を追加するに至った。
Anthropicは米国時間3月20日、同社のチャットボット、Claudeがウェブを検索できるようになったと発表した。これにより、Claudeは、OpenAIの「ChatGPT search」や「Perplexity」の後を追う形で、遅ればせながらウェブ検索機能を追加したAIチャットボットの1つとなった。Googleでさえ、将来を見据え、検索を完全にAIファーストとするアプローチを取り入れ始めているのが現状だ。
すべての主要なチャットボットがそうであるように、検索に対するClaudeの回答には文中に引用が含まれているので、ユーザーは情報源をダブルチェックできる。実際、最近の調査に基づくと、これらのツールの検索結果については、真偽の確認が必要な状態にあるようだ。
Anthropicは発表で次のように述べている。「検索結果をユーザーが自分で見つけ出す代わりに、Claudeが処理して、会話形式で関連する情報源を提示する。今回の機能強化で、Claudeの広範なナレッジベースをリアルタイムのインサイトで拡大し、より最新の情報に基づいた回答を提示できる」
今回のアップデートは、Anthropicが最近リリースした、現時点で最も「賢い」モデル、「Claude 3.7 Sonnet」をベースにしている。なお、Claude 3.7 Sonnetが得ている知識は2024年11月までの情報をもとにしている。ウェブ検索市場でのシェアでは、Google(および同社の従来型のインターフェース)がいまでもトップを走っているが、AIチャットボットによる検索も着実に成長を遂げている。
Anthropicによると、このウェブ検索機能は、Claudeの米国内に在住する有料ユーザー向けに、20日からプレビュー版として提供され、無料ユーザーや米国以外の国については「近いうちに利用可能になる」という。試用する場合は、設定を開いてウェブ検索のトグルを「オン」に切り替えて、Claude 3.7 Sonnetとのチャットを開始すればいい。そうすると、Claude 3.7 Sonnetがユーザーが入力したクエリーの内容に基づき、必要に応じてウェブにアクセスすることになる。

提供:SOPA Images/Getty Images
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。