中部電力グループは、従業員1万5000人が利用するERPシステムなどに「テックタッチ」を導入し、大幅な業務効率化を実現した。テックタッチが3月26日に発表した。
テックタッチは、AI型デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)で、大手企業や官公庁などに広く導入されている。ノーコードで操作ガイドを容易に作成・実装できるため、システム担当者の負担を大幅に軽減し、ユーザーのスムーズなシステム利用を促進する。
中部電力は、DX推進の一環としてERPシステムとクラウド型調達購買システムを導入したが、旧システムとの操作の違いから問い合わせが多発していた。そこで、画面上で操作案内や自動化が可能なテックタッチの導入に踏み切ったという。


「テックタッチ」の実装イメージと導入効果
導入の結果、問い合わせ件数は55%削減、操作時間は29%短縮、不備伝票は6分の1に減少するなどの効果が現れた。特に、複数の手順を要する操作をワンクリックで自動化する機能は、生産性向上に大きく貢献したという。なおこれらの改善機能は、追加の機能開発なしに、ノーコードで実装された。
中部電力は今後、テックタッチを活用し、承認プロセスや注文処理の自動化、データ精度の向上、さらなる業務効率化を目指す。また、AI実装や分析機能の進化による生産性向上にも期待を寄せている。
中部電力マネジメントサービス本部は、テックタッチの導入により、システム操作の課題が解決し、業務効率化が加速したと評価する。今後は、調達システムを真のDX基盤とすることを目指す。