ノベルが5月26日に開催した「データセンター ソリューション セミナー」では、重要性が高まっているデータセンターの最新状況と課題、そして企業にもたらす利点が語られた。本稿ではノベル アカウント営業統括部 統括部長 山崎正広氏による「ノベルが考える次世代データセンターとは〜今こそ見直しのチャンス、将来的にもコスト効果の高いデータセンターを構築する〜」を紹介する。
データセンターの課題は、第一に徹底した機敏性だ。「変化の早いビジネス環境に追いついていけるITでなければ、ビジネスチャンスを失う」からだ。また、コスト削減への要求は「かつてないほどに厳しくなっており、極端な場合では半減を求められることさえある」という。
そうした強く求められるコストをどのように戦略的に削減していくのか?山崎氏は「即効性が求められており、選択肢のひとつとしてオープンソースソフトウェア(OSS)利用の検討が考えられる。Linuxはいまや第2のOSとなって、現場ですぐに使えるようになっている」と語っている。ノベル擁する「SUSE Linux Enterprise 11」は、近年大幅に成長しているLinuxディストリビューションだ。
劇的改善もたらす「サービス・ドリブン・データセンター」
ノベルが考える次世代型データセンター「サービス・ドリブン・データセンター」は、エンドユーザーが真に必要とするビジネスサービスを提供できるようにすることを目指すもので、その実現には既存OSとの相互運用性、柔軟性を備えたOS、そして仮想化技術が必須になる。
同社は構築の基盤になるOSとして「SUSE Linux Enterprise 11」を、管理の要として仮想化環境とワークロードの管理を担う「PlateSpin Workload Management」を用意している。
山崎氏は「仮想化によりワークロードの自由度は上がるが、単にサーバを集約化するだけではもったいない。サービスドリブンとして再定義し、異種のIT資産を束ね、集約することで劇的な改善が期待できる」と述べている。