SAPは統合業務(ERP)ソフトウェア「mySAP ERP」のアップグレード版の販売を開始すると共に、RFID(無線ICタグ)技術の分野でIntelと提携した。
エンタープライズソフトウェア大手のSAPがこの2つの発表を行なった背景には、市場で優位に立つ自社のERPソフトのシェアを維持し、さらにRFIDツールで小売業界における地位をさらに強固にする狙いがある。
mySAP ERPの最新版では、同ソフトウェアの全てのバックオフィスプロセスに組み込まれているリアルタイムデータ分析などの分析ツールにいくつかの変更が加えられている。具体的には、規則遵守への対応、組織内外の情報へのより簡単なアクセスの提供、因果関係分析ツールの改善、レポーティングツールの合理化などが挙げられる。
このアップグレード版には、特定のユーザーグループに適切なアプリケーションや情報サービスを提供したり、あるいは従業員の職務内容や立場に応じたアプリケーションやサービスを提供するための新しいテンプレートが付属している。
SAPは、同社の主力製品であるmySAP ERPを予定より1カ月早く発売できた点を強調している。
その一方で、同社はIntelと提携し、顧客企業が事業の複雑さに応じて選択可能な2つのRFID導入サービスの提供に乗り出す。
SAPは2004年に、小売業者へのRFID技術および在庫管理合理化を目的としたサービスパッケージの提供に注力するために、IBMとの提携を拡大していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。