システムインテグレータのNECとNECシステムテクノロジーは4月18日から順次、Webサービスを用いたSOA(サービス指向)システム構築用のミドルウェア新版と新製品、合計6種類の出荷を始めた。2005年度上期中にSOA専門技術者を10人育成するほか、本年度末までにSOA関連のシステム構築SEを50人以上に拡充する。今後3年間で500システムの受注を見込む。
新版と新製品の出荷時期と価格、Webサービスに関する仕様は以下の通り。
(1)4月18日に新版を出荷したアプリケーション・サーバ「ActiceGlobe WebOTX Ver6.2」は、以下の仕様を実装した。ユーザ認証情報を交換する「Web Services Security SAML Token Profile 1.0」と、データ交換を安全に実施する「Web Services Security Ver 1.0 OASIS Standard 2004」である。価格は12万円から。
(2)4月18日に新版を出荷した「ActiveGlobe BizEngine Ver3.1」は、電子商取引など企業間の電子データ交換のための基盤ソフトである。Java統合開発環境「Eclipse」との親和性を高め、Eclipseを用いてビジネス・プロセスの設計からサービスの実装までを可能にした。価格は100万円から。
(3)4月26日に新版を出荷する「ActiveGlobe SystemDirector Developer's Studio Ver2.0」は、Eclipseをベースとした同社の統合開発環境である。ベースとなるEclipseのバージョンを最新の3.0にしたほか、Web Services Security Ver 1.0への対応を実装した。価格は15万円から。
(4)第2四半期には、ActiveGlobe BizEngineの新版「ActiveGlobe BizEngine Ver4.0」を出荷する。システム連携のための最新版の仕様である「WS-BPEL 2.0」を実装する。価格は100万円から。
(5)6月に新版を出荷するアクセス管理ソフト「WebSAM SECUREMASTER Ver4.1」は、ユーザ認証情報を管理するシステム同士が相互に連携するための仕様である「Liberty Alliance ID-FF1.2」を実装した。価格は320万円から。
(6)6月に出荷する新製品「ActiveGlobe SystemDirector iBizBlock/シナリオエンジン」は、リッチクライアント画面を使った入力フォームを設計/実行するためのソフトである。同時期に出荷する「ActiveGlobe SystemDirector iBizBlock/ビジネスコンポーネント」は、受発注、在庫管理、売上管理といった商取引の基本的なサービスを実装したソフト部品群である。価格はいずれも50万円から。