日本IBMは7月1日、神奈川県大和市にある大和事業所ソフトウェア開発研究所内に、自律コンピューティングの研究施設「オートノミック・コンピューティング・テクノロジー・センター(ACTC)」を開設した。
自律コンピューティングとは、ITインフラの自己管理度を高めるための基盤技術。同社が2001年3月に提唱し、これまで約75種類のハードウェア/ソフトウェア製品に475種類を超える自律機能を搭載してきたという。
ACTCでは、自律コンピューティング用のポリシー・エディタや、自律コンピューティング向けツール群「ACツールキット」新版の開発を行う。また、自律コンピューティングソリューションの設計/構築、構築後の評価/検証などの面で、顧客やパートナー企業を技術的に支援する。
さらに、ACTCを中核として、Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)やDistributed Management Task Force(DMTF)といった標準化団体に自律コンピューティング仕様を提出し、業界標準の策定を進める。自律コンピューティング技術の普及に向け、学生への無償セミナーなどを通じて大学を中心とした教育機関への支援も展開する。