インテルのベンチャー投資プログラムであるインテルキャピタルジャパンは12月19日、ネットワークやマルチメディアなどの制御ソフトウェアを開発する企業で福岡に本社を置くデジオンに出資したことを発表した。
今回の出資は、デジオンのデジタルエンターテイメント向けソフトウェアおよびツールの開発強化を目的としている。
デジオンは、家庭および企業向けのネットワーク、マルチメディア、およびストレージなどの制御ソフトウェアを開発する企業で、「DiXiM」と呼ばれるホームネットワークソリューションを提供している。同社のソフトウェアは、ホームネットワークに対応するテレビ、DVDレコーダ、デジタル音楽プレイヤーなどの製品に利用されている。
一方のインテルは、「Viiv」と呼ばれる自社のプラットフォーム技術を開発中で、これにより家庭のさまざまなデジタル機器を通じて、いつでも、どこからでも、デジタルコンテンツを楽しめる環境を実現することを目指している。
今回の投資はこれを受けたもので、デジオンは同社のDLNA(デジタル・リビング・ネットワーク・アライアンス)対応ネットワーク家電用開発ツールをViiv向けに拡張することになる。
具体的には、著作権保護されたコンテンツを家庭内ネットワークで楽しむためのDTCP-IPコンテンツ暗号化伝送技術や、自由かつ低価格なリモートユーザーインターフェースなどの機能が拡張される予定。インテルでは、デジオンの顧客である家電メーカーが短期間に、Viiv対応のネットワーク家電製品を開発できるようになることを期待している。
デジオンへの出資は、インテルキャピタルが2003年に設定した総額2億ドルのインテルデジタルホーム基金を通じて行われる。なお、投資の詳細については公表されていない。