Hewlett-Packard(HP)は米国時間20日、第3世代のミッドレンジ/ハイエンドUnixサーバを発売する。同社は、Unixシステムのアップグレードを年内に2回行う予定であり、今回はその1回目となる。
既報の通り、それらのシステムに搭載されるItaniumプロセッサは、メモリ、ネットワーク機能、さらにHPの「sx2000」チップセット(開発コード名:「Archesv」)を採用する他のプロセッサに接続されている。HPによると、Arches搭載サーバは、Archesの前のモデルである「sx1000」(開発コード名「Pinnacles」)を搭載したサーバに比べ、およそ30%高性能だという。
Archesチップセットは、8プロセッサ構成の「Integrity rx7640」、16プロセッサ構成の「Integrity rx8640」、32/64プロセッサ構成の「Superdome」に採用されている。HPのManuel Martull氏(Business Critical Serversグループ、ワールドワイドマーケティングマネージャ)によると、これら3機種のPA-8900チップ搭載モデルも、試験と認定作業の終了後、年内に発売予定だという。「われわれはItaniumを優先した」(Martull氏)
HPは、今年2度のUnixシステムのアップグレードを第3四半期に行う予定。同社は次回のアップグレードでは、Intelの「Montecito」チップの採用を予定している。Montecitoは、Itaniumファミリ初のデュアルコア搭載プロセッサ。
さらにHPは、IntelのMontecitoリリース後、今年後半にIntegrityシリーズのローエンドモデルのアップグレードを図る。具体的には、既存モデルに搭載されている「zx1」チップセットを新しい「zx2」チップセットに取り替える。「Intelが(Montecitoのリリースを)発表し次第、その2〜3週間後にzx2搭載システムを大量にリリースする。」(Martull氏)
現在HPは、数年間をかけて、同社独自のPA-RISCプロセッサからItaniumチップへの移行計画を進めている最中だ。PAチップは、同社が独自に開発したUnix系OSである「HP-UX」しか実行できないが、ItaniumはHP-UXに加え、WindowsやLinux、さらにHPの「OpenVMS」も実行可能。HPはItaniumサーバ市場を独占しているが、Unisys、NEC、富士通といった他のサーバメーカーのItanium搭載システムを発売している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ