カリフォルニア州バーリンゲーム発--SAPの最高経営責任者(CEO)は米国時間4月6日、同社が今後4年間の売上増加の原動力として中規模企業の市場に期待しており、今年投入する新製品がこの分野の売上を押し上げる役割を果たすと見ていることを明らかにした。
SAPは、従業員数2500人未満の顧客を中規模企業の市場に分類している。同社では、この市場に向けて投入する新製品が、2010年までにソフトウェア売上の半分を占めることになると予想している。同時に、これらの企業からの売上が占める比率も全体の40〜45%に達するという。なお、現在この市場からの売上が占める比率は全体の30%程度だ。
「われわれは中規模企業の市場でナンバー1だが、この分野のIT関連支出は全体の50%近くに達するだろう。われわれにとっても、またわれわれが製品を提供する市場にとっても、ここは重点分野だ」とSAPのCEO、Henning Kagermann氏は当地で行った開発者や報道陣向けのプレゼンテーションのなかで語った。
SAPは、「Mendocino」のような製品が投入されれば、中規模企業の市場での売上が一気に増加すると考えている。Mendocinoは、Microsoftの電子メール/カレンダープログラムをSAPのバックオフィス用ビジネスアプリケーションに連携させるプログラムで、現在テストが進められている。
SAPは今後4年間に、「エンタープライズサービスアーキテクチャ(ESA)」関連の計画や、「MySAP」ビジネスプロセスプラットフォームに関する計画を完了すると予想している。
Kagermann氏は、今後4年間に起こると見られる変化について、その多くが同社が昨年達成した事柄をベースにしたものになると語った。「2005年はSAPが非常に大きな成功を収めた年だった」(Kagermann氏)
同社は2005年に市場シェアを伸ばし、またESA計画の前に公開されたものの、増加したと述べた。また、昨年には次世代のMySAPビジネススイートや「NetWeaver」向けのサービス対応スイート製品も投入された。
SAPは主に大企業顧客を相手にビジネスを展開してるが、2000年前半に中規模企業の市場に対する取り組みを強化したと、同社のセールス/マーケティング部門を率いるLeo Apotheker氏は説明した。
同氏によると、SAPは中規模企業分野の取り組みを拡大するのにあわせて、これらの顧客が大きな部分を占めるアジア太平洋地域に目を向けていくという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ